中小企業におすすめの法人カード6選。中小企業の経営者が法人カードを選ぶポイント

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「中小企業におすすめの法人カードはどれですか?」
「中小企業の場合、どういうポイントで法人カードを選べば良いですか?」
「中小企業の経営者が持つでき法人カードはどれですか?」

以前は、法人カードと言えば、中堅企業、大企業のみが採用していた決済方法でしたが、現在では、個人事業主・フリーランス・零細企業・社員数が小さい中小企業と、小規模事業者の方が法人カードを使うケースというのが増えてきています。今回は、中小企業の経営者が法人カードを選ぶポイントと中小企業におすすめの法人カードについて解説します。

中小企業における法人カードの必要性

中小企業であっても、法人カードが必要になってきています。

その理由としては

  • 中小企業向けのオンラインサービス、クラウドサービスが増加し、その決済方法として「クレジット払い」が採用されていること
  • テレワーク、在宅ワークなどでクラウドサービスを利用せざるを得ない環境になっていること
  • 出張や備品、オフィス家具の購入など、多くのシチュエーションでキャッシュレス決済が一般化していること

が挙げられます。

例えば

社員数10名の中小企業で

  • 社長:1名
  • 副社長:1名
  • 部長:2名
  • 経理:1名
  • 営業:3名
  • 商品開発:2名

というような組織だった場合

副社長、部長は管理だけしていれば良いというわけではなく、営業活動を自ら行わないと数字が作れません。

営業するためには

  • 接待で会食する
  • 手土産を購入する
  • 地方へ出張する
  • タクシーで現場や打ち合わせに向かう

などの動きが必要になるため、当然のように法人カードでの決済が必要になります。

経理担当者は、総務・人事も兼務することが多く、備品の購入や会計サービスの支払いなど、法人カードを使うシチュエーションは少なくありません。

社内に社長が要れば、社長のカードを借りて支払いをすることができますが、在宅ワークの場合は、カードの貸し借りもできないのです。

営業マンは、車を使う営業スタイルなら、法人ETCカードが必要になります。

ガソリンも給油する必要があり、法人カード・法人ETCカード両方が必要なケースも少なくありません。

結局、

  • 社長:1名 → 親カードが必要
  • 副社長:1名 → 子カード(追加カード)が必要
  • 部長:2名 → 子カード(追加カード)が必要
  • 経理:1名 → 子カード(追加カード)が必要
  • 営業:3名 → 子カード・ETCカード(追加カード)が必要
  • 商品開発:2名

ですから、

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10名の中小企業であっても、7枚の法人カードが必要になるのです。
キャッシュレス化が進み、テレワークの必要性が高まり、小規模企業向けのクラウドサービスが増加している現代では、中小企業こそ、法人カードを持って、有効に活用しなければならない時代になってきているのです。

中小企業の経営者が法人カードを選ぶポイント

ポイントその1.年会費の安さで法人カードを選ぶ

よほど儲かっている中小企業でなければ、法人カードに大きなコストをかける必要性はありません。

  • 年会費永年無料の法人カード
  • 年会費格安の法人カード

で良いのです。

とくに追加カードをどのくらい発行するのか?を事前に想定したうえで、トータルコストが安い法人カードを選ぶ必要があります。

追加カードの枚数が多い場合、

  • 年会費永年無料の法人カードでも、追加カードの年会費が有料の法人カード
  • 年会費格安の法人カードで追加カードの年会費無料の法人カード

を比較すると、トータルコストでは、「年会費永年無料の法人カードでも、追加カードの年会費が有料の法人カード」の方が割高になってしまうケースがあります。

ポイントその2.ポイント還元率、キャッシュバック率の高い法人カードを選ぶ

中小企業であっても、法人カードで決済できる費用というのは少なくありません。

  • 会食費用
  • 交通費
  • 出張費
  • パソコン周辺機器
  • オフィス家具
  • パソコンのソフトウェア
  • オンラインサービスの利用料
  • インターネット広告費
  • クラウドソーシングサービス
  • 書籍代
  • セミナー費用
  • ETC料金
  • ガソリン代

挙げていけばきりがありません。

筆者は、社員数3名の中小企業の社長ですが

年間800万円ほどの法人カード支払いをしています。とくにインターネット広告費、クラウドソーシングサービスが8割を占めています。

  • ポイント還元率:0.0%の法人カード → 年間800万円 × 0.0% = ポイントなし
  • ポイント還元率:0.5%の法人カード → 年間800万円 × 0.5% = 4万円分のポイント
  • ポイント還元率:0.5%の法人カード → 年間800万円 × 1.0% = 8万円分のポイント
法人カードのポイントやキャッシュバックは「雑収入」であり、直接的な売上にも貢献できるのです。

ポイントその3.ショッピング限度額の大きい法人カードを選ぶ

ショッピング限度額というのは、法人カードをショッピング利用できる限度額のことを言います。

「クレジット払いでの支払い」から「法人口座の引き落とし」までは2カ月程度に設定されていて、ショッピング残高が積み上がってしまうため

毎月のカード利用額 × 2 = 望ましいショッピング限度額

となります。

筆者の場合、年間800万円の法人カード利用があるため、月約67万円のカード利用あります。

このカード利用に毎月の増減があり、50万円~100万円の間を変動するとしたら、必要な法人カードのショッピング限度額は、最大値の100万円の2倍なので、200万円ということになります。

ショッピング限度額がいっぱいになってしまい、法人カードが使えなくなってしまうと、その分だけ「立替」や「別の手段での支払い」が発生してしまい、事務作業が逆に増えてしまうのです。

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想定される毎月のカード利用額の2倍のショッピング限度額が期待できる法人カードを選ぶ必要があります。
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足らない場合は、複数枚の法人カードを発行することも検討すると良いでしょう。

ポイントその4.審査の甘い法人カードを選ぶ

法人カードは、個人向けのクレジットカードと比較すると何倍も審査が厳しく設定されています。

なぜなら、個人の場合、クレジットカードの支払いが遅延しても、給料は約束されていますし、クビになったとしても、アルバイトなどの方法もあるので取り立ては簡単なのですが、

法人の場合、会社が倒産すると契約主体である経営者(代表者)は自己破産することが多く、回収できなくなってしまう可能性が高いのです。

貸し倒れリスクが高い法人カードの方が、審査は厳しくなるのです。

審査に通らなければ、法人カードを持つことができないのですから

  • 法人カード審査に落ちた経験のある方
  • 起業して間もない方
  • 個人で債務整理などの返済事故を起こした経験のある方

などは、審査に通るのが難しいため、審査の甘い法人カードを選ぶ必要があります。

ポイントその5.経営者が持つ法人カードと社員に持たせる法人カードは分ける

筆者の考えでは

  • 経営者が持つべき法人カード
  • 社員に持たせるべき法人カード

というのは、若干異なります。

中小企業の経営者は

  • 対外的な見栄も必要
  • 秘書がいない分、コンシェルジュデスクなどのサポート機能が必要
  • 静かに仕事できる都会のオフィス機能が必要
  • 家族旅行などにも使いたいニーズもある

ので、ステイタス性の高い法人カードを持つことをおすすめします。

一方で、社員が使うものは

  • 決済ができれば良い

だけですから、機能性よりも、コストパフォーマンスの方が重要なのです。

  • 経営者が持つためのステイタスカード
  • 社員に持たせるためのコスパカード

2枚持ちが中小企業の経営者におすすめできる法人カードと言えます。

中小企業におすすめの法人カード6選

コスパ抜群の法人カード

コストパフォーマンスで考えた場合に、一番おすすめしたい法人カードは下記になります。

NTTファイナンス Bizカード レギュラー

  • 親カード年会費(税込):永年無料
  • 追加カード年会費(税込):永年無料
  • ETCカード年会費(税込):550円(税込)/枚
  • ポイント還元率:1.0%(キャッシュバック可能)
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ETCカードの年会費だけ有料ですが、仕事で車を利用しない法人であれば、これ以上のコストパフォーマンスの法人カードはありません。社員が何人に追加カードを発行しても、コスト負担は一切ありませんし、ポイント還元率:1.0%も、法人カードの中でトップクラスのポイント還元率の高さなのです。

次点でおすすめしたい法人カードは

セゾンコバルト・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード

  • 親カード年会費(税込):永年無料
  • 追加カード年会費(税込):永年無料※9枚まで
  • ETCカード年会費(税込):無料
  • ポイント還元率:0.5%(ビジネス優待2.0%)
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ETCカードを持たせたいのであれば、親カードの年会費も年会費永年無料、追加カードも9枚まで無料、ETCカードも無料で発行できるセゾンコバルト・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カードをおすすめします。ポイント還元率は、若干低いものの、ビジネス優待を利用すればポイント4倍という特典もあり、高いコストパフォーマンスが期待できます。

限度額の高い法人カード

限度額は上限しか公開されないので、実際にどのくらいのショッピング限度額が設定されるかは不明です。

筆者が実際に作ってみて、高い限度額を設定してもらった法人カードでは

EX Gold for Biz M(エグゼクティブ ゴールド フォー ビズ エム)

  • 親カード年会費(税込):2,200円(税込) ※初年度無料
  • 実際に設定してもらっているショッピング限度額:200万円 ※途中で増額

セゾンコバルト・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード

  • 親カード年会費(税込):1,100円(税込)
  • 実際に設定してもらっているショッピング限度額:150万円 ※初期設定
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どちらも、年会費が安いという前提で、高いショッピング限度額を付与してもらっている法人カードです。

年会費が高額な法人プラチナカードや法人ブラックカードでショッピング限度額が高いのは当然ですが、年会費が1,000円、2,000円という安さで高いショッピング限度額を設定してもらえる可能性があるのは、上記の2つの法人カードです。

審査に甘い法人カード

筆者は、起業時に「JCB法人カード」「三井住友ビジネスカード」に申し込んだのですが、あえなく審査落ちしてしまいました。

その状況で審査に通ったのが

EX Gold for Biz M(エグゼクティブ ゴールド フォー ビズ エム)

です。

また、少し時間が経ってからですが、同じく審査に通ったのが

アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールド・カード

です。

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どちらも、審査の甘い法人カードとして定評があり、起業直後でも審査に通る可能性が高い法人カードです。

法人経営者が持つべき法人カード

法人経営者が持つべき法人カードとしては

  • 対外的にステイタス性が高い
  • コンシェルジュデスクがある
  • 出張時、旅行時の特典が豊富

な法人カードをおすすめします。

ただし、その中でも、コストは抑えてお得に発行できるものが良いと考えます。

おすすめの法人カードは、筆者も愛用しているセゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カードです。

セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード

  • アメックスブランドのプラチナカード
  • 年会費(税込):22,000円(税込)
  • マイル還元率:1.125% ※JALマイル
  • プライオリティ・パス無料付帯
  • コンシェルジュデスクあり
  • 限度額:最高500万円
  • 手厚いホテル優待あり
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アメックスブランドとはいえ、提携カードなので、若干ステイタス性はプロパーカードと比較すると落ちますが、よほどクレジットカードに詳しい人でなければ「アメックス」「プラチナ」というだけで「凄い」という印象を持ってくれます。

また、年会費も22,000円(税込)と安く、JALマイルが1.125%という高還元率で貯まります。JALマイルは、Amazonギフト券に交換できるので、使い勝手に困ることはありません。

さらに筆者も使っていますが、コンシェルジュデスクの質が高く、丁寧な対応、要望に応じた提案をしてくれるため、私設秘書として有効な解決策を提示してくれます。

コストを抑えながら、経営者が持つ法人カードとしては、最強の法人カードと言えます。

次点として、「お金に糸目は付けない最高レベルの法人カードが必要」という方にはラグジュアリーカード/Mastercard Gold Cardをおすすめします。

ラグジュアリーカード/Mastercard Gold Card

  • 法人カード唯一のブラックカード
  • 年会費(税込):220,000円(税込)
  • 24金のカード券面で周囲を圧倒できる
  • キャッシュバック率も1.5%と高い
  • 高級レストランの無料送迎サービス
  • 手厚いホテル優待あり
  • コンシェルジュのメール対応可能
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サービスレベルは当然最上級ですが、24金のカード券面は、飲み屋に行っても、いつでも話のネタになりますし、レストラン、ホテルの優待も、他の法人カードを圧倒するレベルです。

また、コンシェルジュデスクのメール対応もできるので、電話している時間のない経営者にはうってつけの法人カードと言えます。

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