JCBの法人カードは3系統|Biz ONE・JCB法人カード・コーポレートカードの違いを公式の年会費で整理

JCBの法人カードを、カードを使うのは誰かという問いから、Biz ONE・JCB法人カード・コーポレートカードの3つへ分岐させた図

「JCBビジネスカード」で検索すると、Biz ONE、JCB一般法人カード、JCBゴールド法人カード、JCBプラチナ法人カード、JCBコーポレートカードと、似た名前がいくつも出てきます。どれを見ればよいのか分かりにくいのは、JCBの公式サイトがカードの格ではなく「誰が使うか」で入口を3つに分けているためです。

先に結論

  • 入口はフリーランス・個人事業主用/中小企業(従業員50名未満)用/大規模企業(従業員50名以上)・官公庁用の3つです。
  • 個人事業主はBiz ONE。一般は年会費永年無料で、法人の本人確認書類が不要です。
  • 従業員にもカードを持たせるならJCB法人カード。Biz ONEには使用者カードが付きません。
  • ポイントはBiz ONEが200円で2ポイント、JCB法人カードは200円で1ポイントと倍率が違います。
  • 従業員50名以上はJCBコーポレートカードの系統で、発行枚数の制限がありません。

公式サイトの入口は3つ

JCBの法人カードサイトは、トップページの「法人カードをつくる」で3つの見出しに分かれています。並び順もこのとおりです。

JCBの法人カードサイトの画面。フリーランス・個人事業主用カード、中小企業の代表者・従業員用カード、大規模企業・官公庁用カードの3つに分かれている
出典:JCB「法人カード・ビジネスカードなら、JCBカード|法人のお客様」(2026年9月21日に表示を確認)。

図:3つの入口と、そこに置かれているカード

フリーランス・個人事業主用

Biz ONE 一般/Biz ONE ゴールド

「経費支払いを一本化でき、いつでもポイント2倍」「法人の本人確認書類不要で、最短5分で即時発行も」と説明されています。

中小企業の代表者・従業員用

JCB一般法人カード/JCBゴールド法人カード/JCBプラチナ法人カード

「中小企業(従業員50名未満)向けのスタンダードな法人カード」「従業員用やETCカードを複数枚発行でき、経費精算を効率化」とあります。

大規模企業・官公庁用

JCBコーポレートカード/パーチェシングサービス

「大規模企業(従業員50名以上)向け」で、「個人立替不要」「発行枚数制限なし」「振込手数料の大幅削減」が挙げられています。

従業員50名という数字が、中小企業向けと大規模企業向けの境目として公式に書かれています。自社がどちらに当たるかは、この人数で判断できます。コーポレートカードとビジネスカードの違いも、結局は会社の規模で分かれる話です。

年会費は5枚で5通り

中小企業・個人事業主向けの5枚について、JCBが同じ表で公表している年会費を並べます。

JCBの中小企業・個人事業主向け法人カード比較ページの画面。Biz ONE一般からJCBプラチナ法人カードまでの年会費や仕様が並んだ比較表
出典:JCB「【JCB公式】中小企業・個人事業主向け 法人カード比較」(2026年9月21日に表示を確認)。
カード 年会費(本会員) 使用者追加1名ごと カードご利用可能枠(総枠)
JCB Biz ONE 一般 永年無料 ―(使用者カードなし) 10万〜500万円
JCB Biz ONE ゴールド 5,500円(税込)初年度無料【年間100万円(税込)以上利用で翌年度も無料】 ―(使用者カードなし) 50万〜500万円
JCB一般法人カード 1,375円(税込)初年度無料(オンライン入会の場合のみ) 1,375円(税込)※1枚目の年会費が無料なら追加も無料 10万〜500万円
JCBゴールド法人カード 11,000円(税込)初年度無料(オンライン入会の場合のみ) 3,300円(税込)※1枚目の年会費が無料なら追加も無料 50万〜500万円
JCBプラチナ法人カード 33,000円(税込) 6,600円(税込) 150万円〜

プラチナだけ初年度無料の記載がなく、利用可能枠も「150万円〜」と下限だけが示されています。ほかの4枚は上限が500万円で共通です。

Biz ONEに使用者カードは付かない

Biz ONEとJCB法人カードのいちばん大きな違いは、年会費でも保険でもなく、従業員にカードを持たせられるかどうかです。比較表の「使用者カード追加有無」は、Biz ONEの2枚が「―」、JCB法人カードの3枚が「複数枚」となっています。

公式の中小企業・個人事業主向けページにも、使用者カードの説明のあとに「Biz ONEは対象となりません。」と注記されています。ひとりで使うなら Biz ONE、従業員にも配るなら JCB法人カード、という分かれ方です。

項目 Biz ONE(一般・ゴールド) JCB法人カード(一般・ゴールド・プラチナ)
使用者カード なし 複数枚発行できる
ETCカード 1枚。一般は年会費無料、ゴールドは初年度無料で2年目以降は利用状況に応じて無料(条件に該当しない場合は550円・税込) 複数枚(年会費無料)
ポイント還元 200円(税込)でJ-POINT2ポイント 200円(税込)でJ-POINT1ポイント
申し込み対象 法人代表者または個人事業主(フリーランス・副業含む) 法人代表者または個人事業主
カード使用者の年齢 一般は18歳以上、ゴールドは20歳以上 18歳以上
決済口座 法人代表者は法人口座・個人名義口座、個人事業主は屋号付き口座・個人名義口座 法人は法人口座、個人事業主は屋号付き口座・個人名義口座

ポイントの倍率が逆転している点に注意してください。上位のJCB法人カードのほうが200円で1ポイント、年会費無料のBiz ONE 一般が200円で2ポイントです。経費の決済額が大きく、カードを1枚で済ませられるなら、Biz ONEのほうがポイントは貯まります。

決済口座の条件が違う

JCB法人カードは、法人の場合は法人口座が必要です。Biz ONEは法人代表者でも個人名義の口座で決済できます。公式ページには「法人名義はもちろん、代表者個人名義の口座でも決済可能。法人口座を作る前でもお申し込み可能です」と書かれています。

設立直後で法人口座がまだ開けていない段階では、JCB法人カードは申し込みの前に口座の用意が要ります。Biz ONEなら口座の開設を待たずに進められる、という順番の違いが出ます。法人口座の開設に必要な書類とあわせて、どちらを先に進めるかを決めてください。

本人確認書類と発行スピード

Biz ONEは「法人の本人確認書類不要」と明記されています。登記事項証明書などの原本を取り寄せる手間がかからないため、最短5分での即時発行(モバ即入会、個人名義口座限定)も案内されています。

JCB法人カードの側は、申し込み方法によって求められる書類が変わります。必要書類の考え方は法人カードの必要書類で系統別に整理しています。

付帯サービスは年会費なりに分かれる

カード プレミアムサービス サイバーリスク保険(損害賠償責任)
Biz ONE 一般 なし なし
Biz ONE ゴールド 空港ラウンジサービス/ドクターダイレクト24/人間ドックサービス 75万円
JCB一般法人カード なし 50万円
JCBゴールド法人カード 空港ラウンジサービス/ゴルフサービス/ドクターダイレクト24/人間ドックサービス 75万円
JCBプラチナ法人カード 空港ラウンジサービス/ゴルフサービス/プライオリティ・パス/プラチナ・コンシェルジュデスク/ドクターダイレクト24/人間ドックサービス 100万円

年会費無料のBiz ONE 一般だけが、保険もプレミアムサービスも対象外です。公式ページも「Biz ONE ゴールドのみ対象です。(Biz ONE 一般は対象となりません。)」と注記しています。年会費0円で何が落ちるのかを先に知っておくと、ゴールドとの差額5,500円を判断しやすくなります。

年間100万円が Biz ONE ゴールドの分岐点

Biz ONE ゴールドの年会費5,500円(税込)は初年度無料で、さらに年間100万円(税込)以上の利用があれば翌年度も無料になると公表されています。経費の決済が月8万円を超えるなら、この条件に届く計算になります。

1

ひとりで使うか、従業員にも配るかを決める

配るならJCB法人カードの系統です。Biz ONEには使用者カードがありません。

2

従業員数が50名以上かを見る

50名以上なら大規模企業向けのJCBコーポレートカードの系統です。発行枚数の制限がありません。

3

年間の決済額が100万円に届くかを見積もる

届くならBiz ONE ゴールドの年会費は翌年度も無料です。届かないならBiz ONE 一般の永年無料が確実です。

4

空港ラウンジや保険が要るかを決める

要るならゴールド以上。Biz ONE 一般とJCB一般法人カードにはプレミアムサービスが付きません。

5

決済に使う口座を確認する

法人口座がまだないならBiz ONE。JCB法人カードは法人の場合に法人口座が必要です。

大規模企業向けは別の考え方になる

従業員50名以上の企業と官公庁に案内されているのは、JCBコーポレートカードとパーチェシングサービスです。公式サイトが挙げている特長は、コーポレートカードが「個人立替不要」「発行枚数制限なし」「振込手数料の大幅削減」、パーチェシングサービスが「カード紛失リスクゼロ」「安心の利用限度額」「部署名義で管理可能」です。

個人が立て替えて後から精算する形をやめられること、部署名義で管理できることが軸になっており、年会費やポイント還元で比べる商品ではありません。中小企業向けの5枚とは検討の順番そのものが変わります。

会計ソフトとの連携は共通で用意されている

中小企業・個人事業主向けのページには、弥生・freee・ソリマチ会計などの会計ソフトとデータ連携できること、会員専用WEBサービス「MyJCB」の「MyJCB外部接続サービス」によるAPI連携でクラウド会計ソフトとつながることが書かれています。利用明細データを手入力する作業を減らせる、という位置づけです。

あわせて、資金管理・キャッシュフロー改善ポータル「Cashmap」がJCB法人カード会員専用として案内されています。請求書の登録や銀行口座・クレジットカードの連携で入出金状況を見える化し、将来シミュレーションや支払い期日の先延ばしができるとされています。

この記事で確認できなかったこと

  • 旅行傷害保険の券種別の限度額。比較表には記載がありますが、今回取得した形では列との対応が判別できなかったため、金額は載せていません。規定集で確認してください。
  • 審査の基準と、申し込みから発行までの日数(Biz ONEの最短5分を除く)。公表されていません。
  • JCBコーポレートカードの年会費。大規模企業向けのページには金額の記載が見当たりませんでした。
  • ご利用可能枠が個別にいくらになるか。表にあるのは範囲で、個別の枠は審査によります。

この記事が参照した一次情報

年会費と条件は2026年9月21日に公式ページで確認した表示です。キャンペーンや改定で変わることがあるため、申し込みの前に公式サイトで確認してください。

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