楽天銀行の法人口座は口座維持手数料が年額0円|他行あては3万円で150円と229円の2段、開設は印鑑証明書と登記簿の原本を郵送

楽天銀行の法人ビジネス口座の振込手数料を示す棒グラフ。楽天銀行あて52円、他行あて3万円未満150円、3万円以上229円

楽天銀行の法人ビジネス口座は、口座維持手数料が年額無料で、振込のたびにかかる手数料だけで使えます。他行あては3万円を境に150円と229円の2段、楽天銀行あては52円です。一方で口座を開くときには、印鑑証明書と履歴事項全部証明書を原本で郵送する必要があります。ネット銀行だからオンラインだけで完結する、とは限りません。楽天銀行が公開している手数料表と必要書類の一覧で、ひとつずつ確かめます。

先に要点

  • 口座維持手数料は年額無料。手数料表の改定日は2021年10月1日と表示されている。
  • 振込手数料は楽天銀行あて52円、他行あては3万円未満150円・3万円以上229円。
  • 本人名義の他行口座あても、他行あてと同じ150円・229円になる。
  • 口座開設には印鑑証明書と履歴事項全部証明書の原本が要る。郵送で提出し、提出した書類は返却されない。
  • 申込書には実印とお届印の2つの捺印が要る。実印をお届印として届け出ることもできる。
  • 普通預金金利は年0.40%(税引後 年0.318%)。金利改定日は2026年8月3日以降適用と表示されている。

口座維持手数料は年額無料。かかるのは振込のたびの手数料だけ

楽天銀行の「金利・手数料」のページには、法人ビジネス口座の手数料が機能ごとに並んでいます。いちばん上にあるのが基本機能サービスで、口座維持手数料は年額「無料」と書かれています。毎月の基本料を取る形ではないため、口座を開いて使わない月があっても費用は発生しません。

法人ビジネス口座 基本機能サービスの手数料(楽天銀行「金利・手数料」より、税込)
項目 3万円未満 3万円以上
口座維持手数料 年額 無料
楽天銀行あて振込手数料 52円
他行振込手数料 150円 229円
他行振込手数料(本人名義他行口座あて) 150円 229円
一括振込(楽天銀行あて) 52円
一括振込(他行あて) 150円 229円
組戻手数料 880円

この表で見落としやすいのが4行目です。自分の会社名義で他行に持っている口座へ資金を移す場合も、他行あてと同じ150円・229円がかかります。資金を集約する運用をしているなら、月の移動回数を数えて費用を見積もってください。一括振込は1回の送金処理で最大30件分を送れますが、手数料は振込先の件数分かかります。

他行あては3万円で段が変わる。1件あたり79円の差

他行あての2段は、振込金額が3万円未満か3万円以上かで分かれます。150円と229円の差は79円です。小さく見えますが、件数が増えると効いてきます。たとえば他行あての支払いが月60件あり、すべて3万円以上なら13,740円、すべて3万円未満なら9,000円で、年間では約5万7千円の差になります。

「ネット銀行だから振込が安い」と一括りにしない。

法人向けのネット銀行の振込手数料は、金額の段を設けるところと、一律にするところがあります。楽天銀行は2段で150円・229円、同じくネット系でも他行あてを一律100円としている銀行があります。当サイトでは銀行ごとに公式の手数料表を確認した記事を用意しているので、法人口座が作りやすい銀行はどこ?とあわせて見比べてください。

口座開設は「原本を郵送」。ネット銀行でも書面が要る

手数料と並んで実務に効くのが、開設に必要な書類です。楽天銀行の「法人ビジネス口座開設に必要な書類一覧」には、必須の6点と、状況によって加わる3点が並んでいます。このうち印鑑証明書と履歴事項全部証明書には「※原本」と赤字で注記されています。

楽天銀行の法人ビジネス口座開設に必要な書類一覧のページ。必須1から6まで番号が並び、3の(法人の)印鑑証明書と4の履歴事項全部証明書に※原本と赤字で付記されている
楽天銀行「法人ビジネス口座開設に必要な書類一覧」。印鑑証明書と履歴事項全部証明書は原本と明記されている(2026年10月21日に表示)。
法人ビジネス口座の開設に必要な書類(楽天銀行の案内より)
区分 書類
必須 法人ビジネス口座申込書兼申込委任状
必須 実質的支配者に関する届出書
必須 (法人の)印鑑証明書 ※原本
必須 履歴事項全部証明書 ※原本
必須 口座管理者さま本人確認書類
必須 事業実態の確認できる資料
条件つき 代表者さま本人確認資料(国内居住の代表者が外国籍を持つ場合)
条件つき 連絡先確認資料(登記住所と異なる住所を登録する場合)
条件つき 法人番号が確認できる書類(海外送金を利用する場合は必須)

注意書きも実務的です。楽天銀行は、必要書類が不足していると再提出を依頼することになり開設手続に時間がかかること、書類は到着時点で有効期限内である必要があること、提出した書類は返却できないことを明記しています。印鑑証明書も履歴事項全部証明書も法務局で取得する有料の証明書なので、手元に控えが要るなら、提出用とは別に取っておく必要があります。

申込書に押すのは実印とお届印の2つ

捺印についても指定があります。楽天銀行は、申込書の提出にあたって「①実印(印鑑登録しているもの)②お届印(口座開設後のお取引等に使用)」の捺印が必要だと書いています。そのうえで、実印をお届印として届け出ることも可能と補足しています。

ここは分けて考えると間違えません。実印は法務局に登録してある印で、印鑑証明書と照合されます。お届印は口座を開いたあとの取引に使う印です。同じ印にまとめると管理は楽になりますが、実印を日常の取引に使うことになります。法人の印鑑まわりの基礎は法人の印鑑カードとは?で扱っています。

開設の流れは3段階。郵送が2回はさまる

手続きの全体像は3つのステップです。申込画面への入力だけで終わらず、書類の郵送と、楽天銀行からの郵送物の受け取りが入ります。

楽天銀行の法人ビジネス口座開設の流れのページ。STEP1は申込画面に情報を入力し必要書類を郵送、STEP2は楽天銀行の申込内容の確認・審査、STEP3は郵送物を受け取り初期設定という3段階の図が並んでいる
楽天銀行「法人ビジネス口座開設の流れ」。3つのステップで示されている(2026年10月21日に表示)。

法人ビジネス口座を開くまで

STEP1

申込画面に情報を入力し、必要書類を楽天銀行へ郵送する。申込書は自分で印刷する方法と、楽天銀行が印刷して郵送する方法がある。

STEP2

楽天銀行が申込内容を確認し、審査を行う。

STEP3

楽天銀行からの郵送物を受け取り、初期設定をして利用を開始する。

申込画面の入力では、登記情報、連絡先情報、口座管理者の情報が必須項目になります。楽天銀行は、入力をスムーズに進めるために履歴事項全部証明書と口座管理者の本人確認資料を手元に用意しておくよう案内しています。登記情報は証明書を見ながら入力する前提の作りになっているということです。

まとめて振り込むときは別の手数料表を見る

給与振込や総合振込を使う場合、基本機能サービスとは別の手数料が設定されています。件数が多い会社ほど、ここの差が大きくなります。

まとめて振り込むサービスの手数料(楽天銀行「金利・手数料」より、1件につき・税込)
サービス 楽天銀行あて 他行あて 3万円未満 他行あて 3万円以上
給与・賞与振込 52円 229円
総合振込 105円 150円 229円
マスペイメント 105円
口座確認サービス 110円
かんたん振込(登録済みメールアドレスあて) 送金110円・受取0円
かんたん振込(未登録メールアドレスあて) 送金220円・受取0円

給与・賞与振込と総合振込では、送金データの不備などで送金できなかったときの組戻手数料が660円と設定されています。基本機能サービスの組戻手数料880円とは金額が違うので、どちらの経路で送ったかで変わります。総合振込は振込データで最大3,000件まで処理できる一方、一括振込は1回の処理で最大30件です。件数の規模で使うサービスが分かれます。

なお、楽天銀行は給与・賞与振込と総合振込の手数料について、表示しているのは取扱件数が1件のみの場合の価格で、複数件の場合は税抜価格に件数を掛けてから消費税を計算すると注記しています。概算を出すときは税抜価格で積み上げてください。

普通預金金利は年0.40%。短期プライムレートは年2.375%

手数料と並んで同じページに載っているのが金利です。楽天銀行は法人ビジネス口座の普通預金金利を年0.40%(税引後 年0.318%)とし、金利改定日は2026年8月3日以降適用と表示しています。変動金利なので、預け入れたあとも金融情勢によって予告なく変わると注記されています。

借り入れの目安になる短期プライムレートも公開されており、2026年8月3日より適用として年2.375%と示されています。法人の預金利息については、2016年1月1日以降は地方税の利子割が廃止され、国税15.315%が控除された金額が支払われると説明されています。源泉徴収された税金相当額は法人税の納付時に税額控除されます。

法人口座を選ぶときに見る3点

銀行の比較は、宣伝されている1つの数字だけで決めると外します。順番を決めておきます。

法人口座を比べる順番

1

口座維持手数料の有無を見る。月額や年額がかかる銀行は、使わない月にも費用が出る。楽天銀行は年額無料。

2

他行あて振込手数料を、自社の平均的な振込金額で見る。3万円で段が変わる銀行は、平均額がどちらに寄るかで実額が変わる。

3

開設に要る書類と手段を見る。原本の郵送が要るか、オンラインだけで完結するかで、開設までの日数が変わる。

よくある質問

楽天銀行の法人口座に口座維持手数料はかかりますか

楽天銀行の手数料表では、法人ビジネス口座の口座維持手数料は年額「無料」と表示されています。

自分の会社の他行口座へ資金を移すときも手数料はかかりますか

手数料表には「他行振込手数料(本人名義他行口座あて)」という行があり、3万円未満150円、3万円以上229円と、通常の他行あてと同じ金額が設定されています。

オンラインだけで口座を開設できますか

できません。開設の流れのSTEP1に「申込画面に情報を入力し、当行に必要書類を郵送」と書かれており、印鑑証明書と履歴事項全部証明書は原本の提出が必要です。

提出した印鑑証明書や登記簿謄本は返ってきますか

楽天銀行は「提出いただいた書類は返却できません」と明記しています。手元に控えが要る場合は、提出用とは別に取得してください。

申込書に押す印鑑は1つで足りますか

実印とお届印の2つの捺印が必要とされています。ただし実印をお届印として届け出ることも可能と書かれているため、同じ印で兼ねることはできます。

審査にかかる日数は公表されていますか

今回参照した開設の流れと必要書類のページには、審査に要する日数の記載は見当たりませんでした。郵送が2回はさまるため、書類の往復にかかる日数も見込む必要があります。

出典

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