法人カードで税金を払うと得?決済手数料は1万円ごとに99円=約0.99%。還元率1.0%未満のカードだと目減りする

紺色の背景に「手数料は1万円ごとに99円。分かれ目は還元率0.99%」という見出しと、還元率0.5%・0.99%・1.5%を高さの違う3本の棒で並べたアイキャッチ

法人税や消費税を法人カードで納めると、支払いを翌月以降へずらせてポイントも付きます。ただし、カード納付には必ず決済手数料がかかります。得になるかどうかは、持っているカードの還元率がこの手数料を超えるかどうかで決まります。

この記事では、国税庁が公表しているクレジットカード納付の手続ページと、そのQ&Aに書かれている条件だけを使って、手数料・使えるカード・上限額・注意点を整理します。

先に要点

決済手数料は納付税額10,000円ごとに99円(税込)です。国税庁の手続ページは、1円〜10,000円で99円、10,001円〜20,000円で198円、20,001円〜30,000円で297円と示し、「以降も同様に10,000円を超えるごとに決済手数料が加算されます」としています。

率に直すと約0.99%です。カードの還元率が0.99%を下回ると、ポイントより手数料のほうが大きくなります。還元率1.0%以上のカードを使うかどうかが分かれ目です。

1度の手続の上限は1,000万円未満で、決済手数料を含めてカードの決済可能額以下である必要があります。使えるブランドはVisa、Mastercard、JCB、American Express、Diners Clubの5つです。

領収証書は発行されません。手続が完了すると取消しもできません。納税証明書には、納付受託者が立替払いを行うまでの最大3週間程度、クレジットカード納付が行われている旨が記載されます。

対象は全ての税目ですが、源泉所得税で納税告知書が届いていない場合と、印紙を貼り付けて納付しなければならない印紙税・登録免許税は、お支払サイトから直接手続できません。

決済手数料は10,000円ごとに99円|損益分岐は還元率0.99%

国税庁の「G-2-4 クレジットカード納付の手続」には、納付税額に応じた決済手数料の表が掲載されています。

納付税額と決済手数料(国税庁の手続ページの記載・税込)
納付税額 決済手数料 税額に対する割合
1円〜10,000円 99円 10,000円で0.99%
10,001円〜20,000円 198円 20,000円で0.99%
20,001円〜30,000円 297円 30,000円で0.99%
30,001円〜40,000円 396円 40,000円で0.99%
40,001円〜50,000円 495円 50,000円で0.99%
50,001円以降 10,000円を超えるごとに加算 同じ刻みが続く

刻みの上限ちょうどで納めると割合は0.99%になり、刻みの下限に近い金額ほど割合は高くなります。たとえば納付税額が10,100円なら手数料は198円で、割合は約1.96%です。1円の差で手数料が99円増える区切りがあるため、金額が刻みの境目に近いときは注意が必要です。

還元率0.5%のカードで納めると、確実に目減りします。100万円を納めた場合、決済手数料は9,900円です。還元率0.5%なら戻りは5,000円相当で、差し引き4,900円のマイナスになります。

還元率1.5%なら戻りは15,000円相当で、手数料を5,100円上回ります。同じ納税額でも、どのカードを使うかで1万円前後の差が出ます。

国税庁の公式画面。G-2-4 クレジットカード納付の手続のページで、納付受託者が株式会社エフレジであること、利用可能額が1,000万円未満であること、利用可能なクレジットカードがVisa・Mastercard・JCB・American Express・Diners Clubであることが表示されている
国税庁「G-2-4 クレジットカード納付の手続」。専用サイトで入力し、納付受託者が立替払いを行い、あとからカード会社が立替払い額と手数料を請求するという流れが図解されている。2026年10月14日時点の表示。

使えるカードと上限額、受付時間

条件は国税庁のページに箇条書きで示されています。法人カードであっても、ブランドが5つのいずれかであれば使えます。

クレジットカード納付の利用条件(国税庁の手続ページの記載)
項目 内容
利用可能税目 全ての税目(一部に例外あり)
利用可能額 1度の手続につき1,000万円未満、かつカードの決済可能額以下(決済手数料含む)
利用可能なブランド Visa、Mastercard、JCB、American Express、Diners Club
利用可能時間 24時間(メンテナンス等で利用できない時間が生じる場合あり)
納付受託者 株式会社エフレジ
窓口での利用 金融機関・コンビニ・税務署の窓口ではカード納付できない

国税庁は利用可能額について、1度の手続につき1,000万円未満、かつ利用するクレジットカードの決済可能額以下の金額と案内しています。したがって1,000万円を超える納税は1度の手続では収まりません。e-Taxからアクセスする場合は、e-Taxの利用可能時間に限られる点も示されています。

全ての税目が対象だが、2つだけ直接手続できないものがある

国税庁は利用可能税目を「全ての税目」としたうえで、一部については「国税クレジットカードお支払サイト」から直接手続を行うことができないと注記しています。

お支払サイトから直接手続できないもの

  • 源泉所得税及び復興特別所得税のうち、税務署長から納税の告知を受けていない場合。納税告知書が届いていない場合は、お支払サイトではなくe-Taxから手続を行う必要がある。
  • 印紙税や登録免許税のうち、法令の規定により印紙を貼り付けて納付しなければならない場合。この場合はお支払サイトを利用できない。

法人の場合、源泉所得税の納付は毎月または半年ごとに発生します。告知書が届いていない通常の納付は、お支払サイトではなくe-Tax経由になる点を押さえておくと、手続の入口を間違えません。

領収証書は出ず、手続の取消しもできない

便利さの裏側にある制約も、同じページに明記されています。経理の運用を決めるときは、こちらを先に見ておくほうが安全です。

カード納付の注意事項(国税庁の手続ページの記載)
項目 内容
領収証書 発行されない。必要な場合は金融機関か所轄の税務署の窓口で納付する
取消し 納付手続が完了すると取消しできない
納税の猶予 納付済となった国税については、納税の猶予等を受けられない
納税証明書 納付受託者が立替払いを行うまでの間(最大3週間程度)、クレジットカード納付が行われている旨が記載される
決済手数料の行き先 国の収入にはならない

納税証明書については、納付受託者が立替払いを行うまでの間、最大3週間程度はクレジットカード納付が行われている旨が記載されると国税庁が明記しています。入札や許認可で納税証明書を使う予定があるなら、カード納付の直後に請求すると立替払いの完了前であることが載った証明書になります。提出先の求める様式に合うかを先に確認してください。

国税庁の公式画面。クレジットカード納付のQ&Aのページが表示されている
国税庁「クレジットカード納付のQ&A」。手続ページからリンクされており、税目ごとの扱いや手数料の考え方が補足されている。2026年10月14日時点の表示。

納付の手順

専用サイトでの入力が中心です。アクセス方法だけは、フィッシング対策として国税庁が指定した経路に限るよう案内されています。

クレジットカードで国税を納めるまで

  1. 納付する税目や金額が分かるもの(確定申告書等)と、使うカードを用意する。
  2. e-Tax、確定申告書等作成コーナー、または国税庁ホームページから「国税クレジットカードお支払サイト」へアクセスする。URLは https://koukin.f-regi.com/fc/kokuzei_direct/ 。
  3. 注意事項を確認し、納付に関する情報を入力する。
  4. カード情報を入力し、決済手数料を含めた金額を確認して確定する。
  5. 手続完了後は取消しができないため、確定前に税目・金額・年度を読み合わせる。

国税のクレジットカード納付は平成29年1月4日から始まったと国税庁が記載しており、同庁は「アクセス方法」以外の経路で入らないよう注意喚起しています。サイトURLを必ず確認するようにとも書かれています。検索結果から見た目の似たサイトへ入らないでください。

還元率1.0%以上の法人カードを選ぶ

手数料が約0.99%である以上、還元率が1.0%に届かないカードで納税しても持ち出しになります。年間の納税額が大きい会社ほど、この差は金額として効いてきます。

ANA ダイナース ビジネスアカウントカード

国際ブランドDiners
初年度年会費(税込)29,700円
2年目~年会費(税込)29,700円
年会費優遇条件アカウントカード年会費5,500円(税込)が必要
ポイント還元率/基本0.40%
ポイント還元率/上限0.80%
ポイント倍増方法●ポイントアップ加盟店
ホテル:2倍
レストラン:2倍
ショップ:2倍
【年会費特典】初年度年会費無料
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ANA ダイナース プレミアム ビジネスアカウントカード

国際ブランドDiners
初年度年会費(税込)170,500円
2年目~年会費(税込)170,500円
年会費優遇条件アカウントカード年会費5,500円(税込)が必要
ポイント還元率/基本1.50%
ポイント還元率/上限4.50%
ポイント倍増方法●ANAグループでのご利用
100円 → +2.0ポイント

●ANAカードマイルプラス加盟店
100円 → +0.5~1.0ポイント

●ポイントアップ加盟店
ホテル:2倍
レストラン:2倍
ショップ:2倍
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セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード

国際ブランドAMEX(アメックス)
初年度年会費(税込)22,000円
2年目~年会費(税込)22,000円
年会費優遇条件年間ショッピング利用額が200万円以上:次年度年会費10,000円
ポイント還元率/基本0.50%
ポイント還元率/上限1.00%
ポイント倍増方法●海外利用
海外利用:2倍
【年会費特典】初年度年会費無料
【新規入会後3ヵ月間のショッピング利用】永久不滅ポイント通常の4倍(1,000円(税込)ごとに4ポイント/2%還元)※こちらのページからアクセスしたクレディセゾン公式ページに記載のないキャンペーンは対象外となります。あらかじめご了承ください。

ANAビジネスカード

国際ブランドJCB
初年度年会費(税込)5,500円
2年目~年会費(税込)5,500円
年会費優遇条件-
ポイント還元率/基本1.50%
ポイント還元率/上限1.50%
ポイント倍増方法●リクルートサービス
ポンパレモール:3.0%
じゃらん:2.0%
ホッテペッパー:人数×50ポイント
【年会費特典】初年度年会費無料
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還元率はカードと利用先の組み合わせで変わります。上の各カードの条件を見て、納税分がポイント付与の対象になるか、付与率がいくつかを確かめてから選んでください。年会費も合わせて、年間の納税額で割って考えると判断しやすくなります。

法人カードでの納税についてよくある質問

決済手数料はいくらですか

国税庁の手続ページでは、1円〜10,000円が99円、10,001円〜20,000円が198円、20,001円〜30,000円が297円、30,001円〜40,000円が396円、40,001円〜50,000円が495円で、以降も10,000円を超えるごとに加算されるとされています。いずれも税込です。

手数料は経費になりますか、国に入りますか

国税庁は「決済手数料は、国の収入になるものではありません」と明記しています。納付受託者である株式会社エフレジが決定するものです。経費処理の扱いは顧問税理士に確認してください。

いくらまで納付できますか

1度の手続につき1,000万円未満で、かつ使用するクレジットカードの決済可能額以下の金額です。決済手数料を含めた額で判定されるため、カードの残り枠がぎりぎりだと通りません。

領収証書はもらえますか

発行されません。領収証書が必要な場合は、最寄りの金融機関または所轄の税務署の窓口で納付するよう案内されています。

間違えて納付したら取り消せますか

取り消せません。「国税クレジットカードお支払サイト」での納付手続が完了すると、その納付手続の取消しはできないと明記されています。確定する前に税目・課税期間・金額を確認してください。

コンビニや窓口でカード払いはできますか

できません。国税のクレジットカード納付はインターネット上のみの手続で、金融機関やコンビニエンスストア、税務署の窓口ではクレジットカードによる納付はできないと国税庁が案内しています。

この記事で確認した一次情報

国税庁 G-2-4 クレジットカード納付の手続:nta.go.jp

国税庁 クレジットカード納付のQ&A:nta.go.jp

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