ビジネスアカウントカードとは、どんな法人カードを意味するのでしょうか?今回は、個人カードに追加発行できるビジネスアカウントカードのメリットデメリット、法人カードとの違いについて解説します。
ビジネスアカウントカードとは?
ビジネスアカウントカードとは
を言います。
ビジネスアカウントカードが発行できるクレジットカードの場合
- 親カード(個人向けのクレジットカード) → 個人口座から引き落とし
- 子カード(ビジネスアカウントカード) → 別口座(法人口座、個人事業用講座)
と切り分けて、引き落とし設定ができるのです。
- 親カード(個人向けのクレジットカード) → プライベートな支払いに使える
- 子カード(ビジネスアカウントカード) → 事業用の経費支払に使える
ため、ビジネスアカウントカードは、法人カードとして利用できる追加カードなのです。
ビジネスアカウントカードの例
ダイナースクラブ
ビジネスアカウントカード
年会費:5,500円(税込)
選べる親カード
ダイナースクラブ発行のすべての個人向けのクレジットカードで発行可能
- ダイナースクラブカード
- ダイナースクラブ プレミアムカード
- ダイナースクラブ ビジネスカード
- ANAダイナースカード
- JALダイナースカード
- デルタ スカイマイル ダイナースクラブカード
- MileagePlus ダイナースクラブファースト
- MileagePlus ダイナースクラブカード
- ニューオータニクラブ ダイナースカード
- BMW ダイナースカード
- 銀座ダイナースクラブカード
- 三井住友信託ダイナースクラブカード
楽天カード
ビジネスアカウントカード
年会費:2,200円(税込)
選べる親カード
- 楽天プレミアムカード
ビジネスアカウントカードのメリットとは?
メリットその1.親カードと同じサービスが格安の年会費で利用できる
ダイナースクラブのビジネス・アカウントカード(経費決済専用カード)であれば
個人向けのクレジットカードに付帯されている
- ダイナースクラブ ビジネス・ラウンジ「銀座サロン」
- 2名様以上の利用で1名様分のコース料理が無料になる「エグゼクティブ ダイニング」
- 国内/海外あわせて1,000カ所以上ある空港ラウンジが無料
- 空港までのタクシー1台の送迎サービスを片道分無料
- 空港からの手荷物宅配無料
- 内外のホテル・旅館での特別割引
が年会費5,500円(税込)で利用できることになります。
楽天ビジネスカードであれば
個人向けのクレジットカード「楽天プレミアムカード」に付帯されている
- 楽天プレミアムが1年間無料
- 楽天市場でポイント還元率6.0%
- プライオリティ・パス
- 国内旅行傷害保険:最高5,000万円
- 海外旅行傷害保険:最高5,000万円
が年会費2,200円(税込)で利用できることになります。
メリットその2.審査が甘い!
ビジネスアカウントカードは、あくまでも個人向けのクレジットカードの追加カードです。
そのため、
と考えて問題ありません。
通常の法人カードの場合は
法人カードを発行する会社の返済能力や売上・利益などが審査要件になりますが
ビジネスアカウントカードの場合は
親カードである個人向けのクレジットカードの契約者の収入や返済能力が審査要件になるのです。
と悩んでいる方におすすめできる法人カードと言えます。
メリットその3.ポイント還元率が高い!
一般的なポイント還元率は
- 個人向けのクレジットカードのポイント還元率相場:1.0%
- 法人カードのポイント還元率相場:0.5%
ですが
が採用されているのです。
そのため、
楽天ビジネスカードのポイント還元率 = 楽天プレミアムカードのポイント還元率
- 通常の利用 ポイント還元率:1.0%
- 楽天市場の利用 ポイント還元率:6.0%
ダイナースクラブでANAダイナースカードにビジネスアカウントカードを発行した場合
ANAダイナースカードのマイル還元率 = ビジネス・アカウントカード(経費決済専用カード)のマイル還元率
- 通常の利用 マイル還元率:1.0%
- ANAカードマイルプラス提携店・対象商品 マイル還元率:2.0%
- Edyチャージ マイル還元率:0.5%
となります。
メリットその4.利用明細は分離できる
ビジネスアカウントカードと、親カードである個人向けのクレジットカードの利用明細は分離されて発行されます。
- 親カード(個人向けのクレジットカード) → プライベートな支払いに関する利用明細
- 子カード(ビジネスアカウントカード) → 事業用の経費支払いに関する利用明細
と分けられるので、通常の法人カードと同様に会計作業が楽になるのです。
メリットその5.クレジットヒストリーが貯まりやすい
ビジネスアカウントカードの場合は
としてカウントされるため、
として、クレヒス(クレジットヒストリー)に貯まることになります。
インビテーション(招待)でしか発行できない上位カードも、ビジネスアカウントカードを利用すると手に入れやすくなるのです。
- ダイナースクラブカード → ダイナースクラブ プレミアムカード
- ANAダイナースカード → ANAダイナースカード プレミアムカード
などです。
ビジネスアカウントカードのデメリットとは?
デメリットその1.社員用の追加カードが発行できない!
ビジネスアカウントカード自体が、個人向けのクレジットカードの追加カードですので、ビジネスアカウントカードに追加カードを発行することができません。
通常の法人カードのように
追加カードを
- 役員
- 営業部長
- 経理部長
- 総務部長
に持たせて、経費精算の利便性を図るという方法が取れないのです。
社員用の追加カードが必要な場合には、通常の法人カードを選択する必要があります。
デメリットその2.ビジネス用の優待サービスがない!
一般的な法人カードであれば
- ビジネス用品やビジネスサービスの優待
- ビジネスラウンジ
- ビジネスイベント
- 福利厚生サービス優待
- 会計ソフトの優待
- マーケティングサービス優待
- ビジネスの専門家への無料相談
などの、ビジネス向けの優待サービスが用意されています。
ビジネスアカウントカードの場合は、ベースが親カードである個人向けのクレジットカードですので、ビジネス向けの優待サービスと言うのは用意されていません。
あくまでも、個人向けのクレジットカードが主体なのです。
デメリットその3.万が一、国際ブランドが使えないときに困る!
通常の法人カードであれば
- 個人向けのクレジットカード:Visa、JCB
- 法人カード:Mastercard
としていれば、どんな加盟店であっても、「利用できない」ということはほとんどありません。
経費支払をするシチュエーションで、Mastercardが使えなかったら、臨時でVisaの個人向けのクレジットカードを「役員立替」として利用すれば良いだけです。
しかし、ビジネスアカウントカードの場合は、親カードである個人向けのクレジットカードの国際ブランドと同じですので
- 個人向けのクレジットカード:Diners
- 法人カード:Diners
の場合、Dinersが使えないと、個人向けのクレジットカードも、法人カードであるビジネスアカウントカードも、使えないため、そのお店でのクレジット決済はあきらめなければならないのです。
デメリットその4.支払いを間違えやすい!
ビジネスアカウントカードの場合は、カード券面のデザインが似ているため
「プライベートな支払いの時に間違えて、ビジネスアカウントカードを提示してしまった。」
ということが往々にして起こります。
ビジネスアカウントカードの利用をおすすめする方
ビジネスアカウントカードを利用すべきなのは
- 経営者本人だけが利用する法人カードが欲しい方
- 法人カード審査が通らない方
です。
その上で
- 法人カードでも、できるだけポイントやマイルを貯めたい。
- ビジネス優待は使わない。
- ブラックカードなど上位のカードを持ちたい。
という方に、ビジネスアカウントカードをおすすめします。
逆に
- 社員、役員に追加カードを発行したい方
- ビジネス優待を利用したい方
- 法人カードに充実したサービスを求めない方
には、ビジネスアカウントカードはおすすめしません。通常の法人カードを選びましょう。
おすすめのビジネスアカウントカード
1位.ANAダイナースカード+ビジネス・アカウントカード
国際ブランド | Diners |
初年度年会費(税込) | 29,700円 |
2年目~年会費(税込) | 29,700円 |
年会費優遇条件 | アカウントカード年会費5,500円(税込)が必要 |
ポイント還元率/基本 | 0.40% |
ポイント還元率/上限 | 0.80% |
ポイント倍増方法 | ●ポイントアップ加盟店 ホテル:2倍 レストラン:2倍 ショップ:2倍 |
- |
【新規入会+利用】最大77,000マイル |
おすすめのポイント
- ANAマイルがマイル還元率1.0%で貯まる
- 上位のブラックカード「ANAダイナースカード プレミアムカード」へのインビテーションが期待できる
- 接待で活躍する2名以上の利用で1名様分無料になるレストラン優待がある
- 海外空港ラウンジが利用できる
2位.楽天プレミアムカード+楽天ビジネスカード
国際ブランド | Visa |
初年度年会費(税込) | 13,200円 |
2年目~年会費(税込) | 13,200円 |
年会費優遇条件 | ※楽天プレミアムカードと楽天ビジネスカードはセットで発行 |
ポイント還元率/基本 | 1.00% |
ポイント還元率/上限 | 4.00% |
ポイント倍増方法 | ●楽天市場 ポイント:+2.0% ●選べるサービス (楽天市場、楽天トラベル、Rakuten TV、楽天ブックス) ポイント:+1.0% ●お誕生月 ポイント:+1.0% |
- |
【新規入会】3,000円分のポイント |
おすすめのポイント
- 年会費が合算しても、13,300円(税込)と比較的安い
- 通常のポイント還元率:1.0%、楽天市場でのポイント還元率:6.0%
- 海外空港ラウンジが無料利用できるプライオリティパス付帯
- 親カードとビジネスアカウントカードで、国際ブランドを違うものに設定できる
3位.ダイナースクラブカード+ビジネス・アカウントカード
国際ブランド | Diners |
初年度年会費(税込) | 24,200円 |
2年目~年会費(税込) | 24,200円 |
年会費優遇条件 | アカウントカード年会費5,500円(税込)が必要 |
ポイント還元率/基本 | 0.40% |
ポイント還元率/上限 | 0.80% |
ポイント倍増方法 | ●ポイントアップ加盟店 ホテル:2倍 レストラン:2倍 ショップ:2倍 |
【年会費特典】初年度年会費無料 |
- |
おすすめのポイント
- ダイナースクラブ のプロパーカード
- 上位のブラックカード「ダイナースクラブ プレミアムカード」へのインビテーションが期待できる
- 接待で活躍する2名以上の利用で1名様分無料になるレストラン優待がある
- 海外空港ラウンジが利用できる
まとめ
ビジネスアカウントカードとは
- 個人向けのクレジットカードに付帯して発行できる別口座(法人口座)から引き落としができる追加カードのこと
を言います。
ビジネスアカウントカードのメリットには
- メリットその1.親カードと同じサービスが格安の年会費で利用できる
- メリットその2.審査が甘い!
- メリットその3.ポイント還元率が高い!
- メリットその4.利用明細は分離できる
というものがあり
ビジネスアカウントカードのデメリットには
- デメリットその1.社員用の追加カードが発行できない!
- デメリットその2.ビジネス用の優待サービスがない!
- デメリットその3.万が一、国際ブランドが使えないときに困る!
- デメリットその4.支払いを間違えやすい!
というものがあります。
一番利用している経営者が多い法人カードとは?
「ビジネスアカウントカードのメリットデメリットを教えてください。」
「ビジネスアカウントカードと通常の法人カードはどちらが良いですか?」