法人カードには、ポイントが貯まりやすいカードとマイル(マイレージ)が貯まりやすいカードがあります。お得に利用することを考えた場合には、マイル(マイレージ)が貯まりやすい法人カードをおすすめします。その理由を解説します。
ポイント還元率の高い法人カードよりマイル還元率の高い法人カード
法人カードの中には
- ポイントが貯まりやすい法人カード
- マイルが貯まりやすい法人カード
があります。
ポイントが貯まりやすい法人カードの代表格
NTTファイナンス Bizカード ゴールド
年会費:永年無料
ポイント付与:1,000円 → 10ポイント
付与されるポイント:ポイント
ポイント価値:1ポイント → 1円
ベースのポイント還元率:1.0%
楽天ビジネスカード
年会費:13,300円(税込)
ポイント付与:100円 → 1ポイント
付与されるポイント:楽天ポイント
ポイント価値:1ポイント → 1円
ベースのポイント還元率:1.0%
マイルが貯まりやすい法人カードの代表格
セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード
年会費:22,000円(税込)
マイル付与:100円 → 1マイル ※SAISON MILE CLUB無料加入
付与されるマイル:JALマイル
ベースのマイル還元率:1.00%
ポイント付与:2,000円 → 1ポイント
付与されるポイント:永久不滅ポイント
ポイント価値:1ポイント → 5円
ベースのポイント還元率:0.25%
ANAダイナースカード+ビジネス・アカウントカード
年会費:29,700円(税込)+5,500円(税込)※ビジネス・アカウントカード
マイル付与:100円 → 1マイル
入会ボーナスマイル:2,000マイル
継続ボーナスマイル:2,000マイル
フライトボーナス:+25%
付与されるマイル:ANAマイル
ベースのマイル還元率:1.00%
ANAダイナース プレミアムカード+ビジネス・アカウントカード
年会費:155,500円(税込)+5,500円(税込)※ビジネス・アカウントカード
マイル付与:100円 → 2マイル
入会ボーナスマイル:10,000マイル
継続ボーナスマイル:10,000マイル
フライトボーナス:+50%
付与されるマイル:ANAマイル
ベースのマイル還元率:2.00%
ポイント還元率の高い法人カードよりマイル還元率の高い法人カードをおすすめする理由
理由その1.貯めたマイルもポイントやギフト券に同率で交換できる
「マイルは航空券にしか使えない。」と思っている人も意外と多いのですが
マイルは「ポイントに交換する」という選択肢があります。
2020年12月時点
ANAマイルの交換できる主なポイント
- iTunesギフトコード 10,000マイル → 10,000円分のiTunesギフトコード
- 電子マネー「楽天Edy」 10,000マイル → 10,000円分のEdy
- 楽天ポイント 10,000マイル → 楽天ポイント10,000ポイント
- Tポイント 10,000マイル → Tポイント10,000ポイント
- nanacoポイント 10,000マイル → nanacoポイント10,000ポイント
- ヤマダポイント 10,000マイル → ヤマダポイント10,000ポイント
JALマイルの交換できる主なポイント
- Amazonギフト券 10,000マイル → Amazonギフト券10,000円相当
- ファミリーマート専用プリペイドカード 10,000マイル → ファミリーマート専用プリペイドカード10,500円分
- dポイント 10,000マイル → 10,000円相当のdポイント
- Pontaポイント 10,000マイル → 10,000円相当のPontaポイント
マイルを貯めても、ほぼどの店舗でも使える電子マネー・ギフト券・プリペイドカード・ポイントに交換できるのですから、
なのです。
理由その2.法人カードではポイントよりもマイルの方が貯まりやすい
ポイント還元率の高い法人カードは
- NTTファイナンス Bizカード ゴールド
- 楽天ビジネスカード
がポイント還元率:1.0%という高還元率の法人カードとなっています。
その他の法人カードの場合は
ポイント還元率:0.5%が相場です。
マイル還元率の方の高い法人カードは
- セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード
マイル還元率:1.0% + ポイント還元率:0.25%
- ANAダイナースカード+ビジネス・アカウントカード
マイル還元率:1.0% + 入会(継続)ボーナスマイル:2,000マイル + フライトボーナス:+25%
- ANAダイナース プレミアムカード+ビジネス・アカウントカード
マイル還元率:2.0% + 入会(継続)ボーナスマイル:10,000マイル + フライトボーナス:+50%
と
- マイル還元率自体が高い
- マイルに関連する入会ボーナス、継続ボーナス、フライトボーナスが加算される
ため、ポイントよりも、マイルの方が貯まりやすい法人カードが多いのです。
さらに
- マイルが貯まる法人カードの方がキャンペーンも手厚い(6万マイル、7万マイルというキャンペーンもある)
ため、マイルの方がポイントよりも貯まりやすいのです。
理由その3.出張や旅行があれば、マイルを使えばよりお得になる
マイレージは、電子マネー・ギフト券・プリペイドカード・ポイントに交換できますが、一番お得に交換できるのは「航空券」です。
JALマイルを特典航空券に交換した場合
エコノミークラス
日本 ←→ パリ
基本マイル数(往復) 52,000マイル
航空券:434,000円(Economy Standard)
→ 1マイルの価値 = 8.34円
東京 ←→ 沖縄
基本マイル数(往復) 15,000マイル
航空券:47,100円(普通席)
→ 1マイルの価値 = 3.14円
と、電子マネー・ギフト券・プリペイドカード・ポイントの「1マイルの価値 = 1円」と比較すると、2倍~10倍もの交換率になるのです。
マイルを貯めていれば
- 出張や旅行に行かない時 → 電子マネー・ギフト券・プリペイドカード・ポイントに交換
- 出張や旅行に行く時 → 特典航空券に交換
という使い分けが可能になるのです。
ポイントの場合も、マイルに交換することもできますが
- 楽天ポイント 2ポイント = 1マイル(ANAマイル) 交換率:0.5%
- JCB Oki Dokiポイント 1ポイント(5円分相当) = 3マイル(JALマイル) 交換率:0.6%
と、交換率が落ちてしまうのです。
つまり、
マイル
- 同率で、電子マネー・ギフト券・プリペイドカード・ポイントに交換
- 交換率2倍~10倍で、特典航空券に交換
ポイント
- 同率で、電子マネー・ギフト券・プリペイドカード・ポイントに交換
- 交換率0.3%~0.6%でマイルに交換
という選択肢になるため、マイルの方が使い勝手が良いのです。
まとめ
マイルが貯まる法人カードとポイントが貯まる法人カードを比較すると
- マイルでも、ポイントでも、同率で、電子マネー・ギフト券・プリペイドカード・ポイントに交換できるので優劣はほぼない(マイルの方が交換率が1.0%超のものがある)
- ポイントよりもマイルの方が貯まりやすい法人カードがある
- マイルの場合は、出張や旅行時に交換率の高い特典航空券に交換する選択肢がある
のですから
ということになります。
一番お得に法人カードでマイルを貯めて使う方法
手順その1.マイルが貯まりやすい法人カードを選ぶ
JALマイルを貯めたい方(飛行機はJALを使う方)
セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード
年会費:22,000円(税込)
マイル付与:100円 → 1マイル ※SAISON MILE CLUB無料加入
付与されるマイル:JALマイル
ベースのマイル還元率:1.00%
ポイント付与:2,000円 → 1ポイント
付与されるポイント:永久不滅ポイント
ポイント価値:1ポイント → 5円
ベースのポイント還元率:0.25%
国際ブランド | AMEX(アメックス) |
初年度年会費(税込) | 22,000円 |
2年目~年会費(税込) | 22,000円 |
年会費優遇条件 | - |
ポイント還元率/基本 | 0.50% |
ポイント還元率/上限 | 1.00% |
ポイント倍増方法 | ●海外利用 海外利用:2倍 |
【年会費特典】初年度年会費無料 |
- |
ANAマイルを貯めたい方(飛行機はANAを使う方)
ANAダイナースカード+ビジネス・アカウントカード
年会費:29,700円(税込)+5,500円(税込)※ビジネス・アカウントカード
マイル付与:100円 → 1マイル
入会ボーナスマイル:2,000マイル
継続ボーナスマイル:2,000マイル
フライトボーナス:+25%
付与されるマイル:ANAマイル
ベースのマイル還元率:1.00%
国際ブランド | Diners |
初年度年会費(税込) | 29,700円 |
2年目~年会費(税込) | 29,700円 |
年会費優遇条件 | アカウントカード年会費5,500円(税込)が必要 |
ポイント還元率/基本 | 0.40% |
ポイント還元率/上限 | 0.80% |
ポイント倍増方法 | ●ポイントアップ加盟店 ホテル:2倍 レストラン:2倍 ショップ:2倍 |
- |
【新規入会+利用】最大77,000マイル |
※ANAダイナースカード+ビジネス・アカウントカードは、年間100万円程度の利用額で1年以上利用するとインビテーション(招待)がきて、ANAダイナース プレミアムカード+ビジネス・アカウントカードを利用することができます。
手順その2.法人カードの利用を1枚に集約する
セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カードの場合は、アメックスブランドが使えない店舗の場合、他の方法で支払うしかありません。
ANAダイナースカードの場合は、ダイナースクラブ コンパニオンカード(TRUST CLUB プラチナマスターカード)が利用できるので「Mastercard」の加盟店でも利用できます。アメックス、ダイナースよりもMastercardの方が加盟店が多いため、利用を集約させやすいメリットがあります。
また、ANAダイナースカードの場合は
- ANAダイナースカード → 個人利用
- ビジネス・アカウントカード → 法人利用
と、プライベートの私的利用も、同じANAダイナースカードのカード利用に集約できる分、利用額を集めやすい法人カードとなっています。
手順その3.定期的に貯まったマイルを電子マネー・ギフト券・プリペイドカード・ポイントに交換
上記の形で法人カードを利用していけば、マイルがどんどん貯まるため、一定以上の、少なくともマイルが交換できる基準(10,000マイル)以上のマイルが貯まったら、電子マネー・ギフト券・プリペイドカード・ポイントに交換します。
- マイル → 電子マネー・ギフト券・プリペイドカード・ポイントは
交換して受け取った電子マネー・ギフト券・プリペイドカード・ポイントは、自由に利用します。
JALマイルを貯めている方でかつファミリーマートを使う機会が多ければ
- ファミリーマート専用プリペイドカード 10,000マイル → ファミリーマート専用プリペイドカード10,500円分
という使い方をおすすめします。
交換率1.05%ですので、他の電子マネー・ギフト券・プリペイドカード・ポイントよりもお得に利用できます。
手順その4.出張や旅行に行く予定、計画があるときはマイルを特典航空券に交換
基本的には
- マイルは電子マネー・ギフト券・プリペイドカード・ポイントに交換
なのですが
出張や旅行に行く予定、計画があるときには
- マイルは特典航空券に交換
します。
一番お得にマイルが貯まるとどのくらいのペースで貯まるの?
あくまでも、年会費負担を考えなければ、一番マイルが貯まるのは
ANAダイナース プレミアムカード+ビジネス・アカウントカード
年会費:155,500円(税込)+5,500円(税込)※ビジネス・アカウントカード
マイル付与:100円 → 2マイル
入会ボーナスマイル:10,000マイル
継続ボーナスマイル:10,000マイル
フライトボーナス:+50%
付与されるマイル:ANAマイル
ベースのマイル還元率:2.00%
国際ブランド | Diners |
初年度年会費(税込) | 170,500円 |
2年目~年会費(税込) | 170,500円 |
年会費優遇条件 | アカウントカード年会費5,500円(税込)が必要 |
ポイント還元率/基本 | 1.50% |
ポイント還元率/上限 | 4.50% |
ポイント倍増方法 | ●ANAグループでのご利用 100円 → +2.0ポイント ●ANAカードマイルプラス加盟店 100円 → +0.5~1.0ポイント ●ポイントアップ加盟店 ホテル:2倍 レストラン:2倍 ショップ:2倍 |
- |
- |
です。
マイル還元率2.0%でマイルを貯めて、電子マネー「楽天Edy」、楽天ポイント、Tポイント、nanacoポイント、ヤマダポイントに変えれば、使い道に困ることはないでしょう。
筆者の場合は、ANAダイナース プレミアムカードを持っていますが、だいたい法人利用のみで年間200万円程度の利用額になるので
4万マイル(ANAマイル)が貯まったら、ヤマダポイントに交換して、家電製品に変えることが多いです。出張が入れば、特典航空券と交換しますが、時間的に特典航空券がないケース多いので、旅行の時のみ特典航空券と交換しています。