【体験談】10社の法人口座を一気に開設!法人口座が作れない起業直後の法人の口座開設の方法とは?

筆者は、1社の会社を経営していたのですが、事情があり、10社分の子会社を作る必要が出てきました。10社会社を設立して困ったことが「法人口座が作れない!」ということです。法人口座が作らなければ、法人カードも作れません。今回は、法人口座が作れない場合の対策について、実体験を踏まえて丁寧に解説します。

筆者の状況

  • 7期目の会社の経営者
  • 経営的な判断で10社の子会社を設立
  • 10社の子会社は、子会社ごとに法人口座・法人カードが必要な状況
  • 子会社設立の理由は、法令違反があるものではない
  • できれば窓口のある金融機関の法人口座が作りたい
  • 親会社のメインバンク(法人口座)は、楽天銀行
  • 個人のメインバンク(個人口座)は、三菱UFJ銀行
teacher

経営戦略的に子会社10社を一気に作る必要があったのですが、ここでネックになってくるのは「法人口座の開設」です。

現在は、法人カードの審査よりも、法人口座の審査の方が厳しいような状況であり、「10社も一気に作って、法人口座が10社分作れるかどうか?」かなり不安がありました。

結果として、設立したての会社10社分の法人口座の開設はできましたが

今回は

「法人口座が作れない。」

と、困っている起業直後の経営者の方に、法人口座を開設する方法を、実体験から解説します。

個人口座で預金があるメガバンク「三菱UFJ銀行」に法人口座開設依頼

三菱UFJ銀行は、個人口座で億単位の預金をしている銀行です。

当然、支店長とも面識があり、

teacher
「これだけ預金しているんだから、法人口座10社分の口座開設はできるのではないだろうか?」

と高をくくっていました。

staff
「○○様、この度は、法人口座の開設申込ありがとうございました。10社分の法人口座開設は、かなり難しいため、一度、口座開設の状況などをお話に来ていただけませんでしょうか?」

と言われたので、10社分の法人口座開設の書類を持って行って、子会社設立の理由を説明しました。

teacher
「なるほど。わかりました。書類もこちらで問題ありません。審査にお時間がかかるのですが、こちらで審査に回させていただきます。」

2週間後

staff
「審査させていただいたのですが、法人口座の開設の審査は、別の部署が行うことになりまして、結果として、口座開設をすることはできませんでした。誠に申し訳ございません。」
teacher
「理由は何でしょうか?」
staff
「昨今、金融庁から振込め詐欺などの詐欺グループが法人口座を悪用するケースがあり、法人口座開設の審査は、かなりシビアになってきているのが要因です。」
teacher
「でも、前回ご説明したようにそういう詐欺に使う会社ではないことを説明したと思うのですが・・・」
staff
「こればかりは、私自身が口を出せる部分ではなく、ちょっと力不足で申し訳ございませんでした。」
teacher
「こんなに預金しているのにダメなのですか?」
staff
「これは別の部署が行うことでして・・・」

という形で、結果的に

「法人10社分の口座開設はできなかった。」

形でした。

預金額も、それなりに大きいので「作れるだろう」と高をくくっていたのですが、見事に審査落ちしてしまいました。

自宅の側にあるメガバンク「三井住友銀行」に依頼

三井住友銀行も、個人口座で数千万の預金がある銀行です。

三菱UFJ銀行とは違い、支店長との面識はないため、窓口に申込に行きました。

池袋支店へ申込
teacher
「・・・という状況で、法人口座の開設をお願いしたいのですが・・・」
staff
「誠に申し訳ございませんが、法人口座の開設は、お客様のお住まいに一番近い支店でお願いしてますので、こちらではなく、巣鴨支店でお願いします。」
teacher
「わかりました。」
巣鴨支店で申込

窓口の行員

staff
「こちらが法人口座の開設申込書になります。10社分ご記入ください。」

1時間強かけて、書類を書き、やっと書き終わりそうなところで

staff
「支店長の○○と申します。今回は、10社分の法人口座の開設申込と伺っておりますが、ちょっと当支店では承れないのです。」
teacher
「えっ、どういうことですか?書類も渡されて今書き終わりそうなのですが・・・」
staff
「事情を知らず、先ほど部下から聞いたため、回答が遅くなってしまったのですが、当支店は営業の人数も少なく、多くの法人様に対応できないため、いきなり10社の法人口座というのは、承れないのです。なんとか、ご了承いただけますでしょうか。1社分なら何とか・・・」
teacher
「10社中1社では意味がないのですが、でも、池袋支店でこちらに相談しろと言われたのですが、営業がいないというと、どうすれば良いのでしょうか?」
staff
「池袋支店でもう一度ご相談してみてはいかがでしょうか?」
池袋支店へ申込
teacher
「・・・・という状況で、巣鴨支店が承れないということなのですが、池袋支店で申込はできますでしょうか?」
staff
「かしこまりました。こちらの申込書を書いて、提出していただけますでしょうか?」
teacher
「はい。わかりました。」

申込書類を受け取り、10社分記入して、必要書類とともに郵送しました。

結果、審査落ちの連絡が返送されてきました。

支店間をたらいまわしにされた挙句、簡単に審査落ちです。どういう仕組みなのかはわかりませんが、支店間の情報共有というのは、うまく機能しておらず、毎回、一から説明する手間もありました。それで審査落ちですから、かなり手間をかけて結果が出なかったことになります。

結果的に

「法人10社分の口座開設はできなかった。」

形でした。

自宅の側にある信用金庫「巣鴨信用金庫」に依頼

teacher
「メガバンクだから、ダメなのかもしれない。そうだ近くにある信用金庫に行ってみよう。」

と、巣鴨信用金庫に行きました。はじめての利用です。

teacher
「・・・・という状況で、法人口座を開設したいのですが、御社で口座開設はできますでしょうか?」
staff

「誠に申し訳ございませんが、メガバンクさんと同じような状況でして、1社ならともなく、10社分の法人口座開設を初回取引のお客様とするということは、現実的ではないのです。誠に申し訳ございません。

親会社のメインバンクにご相談してみてはいかがでしょうか。」

こちらは、申し込む前に営業担当の方から、難しいという旨のご返答をいただきました。メインバンクは、楽天銀行なので窓口がないため、相談のしようがないのです。

結果的に

「法人10社分の口座開設はできなかった。」

形でした。

ネット上で審査が甘いと噂の「ゆうちょ銀行」に法人口座開設依頼

ネットでは

「ゆうちょ銀行の法人口座の審査は、比較的甘いから、誰でも作れるよ。」

という記載があったため、ゆうちょ銀行に申込をしてみました。

teacher
「・・・・という状況で、法人口座を開設したいのですが、御社で口座開設はできますでしょうか?」
staff
「はい。こちらの書類にご記入いただきますでしょうか?審査自体は、別の部署が行うため、審査が通るかどうかはお約束できません。」

かなり、長い時間、担当者と審査部署が電話で連絡し、必要書類の内容の確認を行っていました。

staff
「では、こちらで申込書を受け取ります。審査結果は、後日郵送されてきます。」
2日後、口座開設不可として、すべての申込書類が返送されてきました。

結果的に

「法人10社分の口座開設はできなかった。」

形でした。

ネット銀行「GMOあおぞらネット銀行」

teacher
「さあ、どうしたものか?最後の手段は、窓口はないけどネット銀行かな。」

元々は、窓口のある銀行での法人口座開設を目指していましたが、これだけ申し込んで審査が通らないのですから、方針を変えてネット銀行に切り替えました。

選んだのは「GMOあおぞらネット銀行」です。

選んだ理由は

teacher
「新しい銀行なので、はじめのうちは顧客の数が欲しい分、審査が甘いのではないか?」

という理由です。

発行会社GMOあおぞらネット銀行
国際ブランドVISA,Mastercard
初年度年会費(税込)0円
2年目~年会費(税込)0円
キャッシュバック還元率下限1.00%
キャッシュバック還元率上限1.50%
ポイント還元率下限-
ポイント還元率上限-
第三者不正使用保険○1000万円
申込:11月8日

口座開設のお申込を受け付けました

このたびは、GMOあおぞらネット銀行の口座開設をお申し込みいただきありがとうございます。

本メールは口座開設完了まで大切に保管してください。

口座開設完了:11月13日

このたびは、GMOあおぞらネット銀行の口座開設をお申込みいただきありがとうございます。

口座開設のお手続を受け付けましたので、お知らせいたします。

ご利用開始のご案内は、本日より7営業日程度で「転送不要」の「簡易書留郵便」にてご登録住所へ郵送いたします。
到着までのお時間は郵送事情などにより異なりますのであらかじめご了承ください。

郵便物の配送状況は、郵便局の「郵便追跡サービス」にてご確認いただけます。

法人デビットカード到着:11月20日

と、素早く10社分の法人口座の開設、法人デビットカードの発行ができました。

あれだけ、苦しんだ法人口座の開設が、たった5日で完了したのです。10社すべての法人口座の開設ができました。

法人口座が作れない起業直後の法人の口座開設の方法

考察

現状は、金融庁の圧力によって

起業直後の法人の口座の開設は、かなり難しい

という結果です。

  • メガバンク:2行
  • 信用金庫:1行
  • ゆうちょ銀行:1行

全滅でした。

しかも、

  • 支店をたらいまわしにされる
  • 話を聞きたいと面談したうえで落とされる
  • 書類の数が膨大になる

ため、かなりストレスがかかる口座開設手続きという結果でした。

各銀行員の話を統合すると・・・

staff
「取引実績のない方の法人口座開設は難しい。」
「経営実績のない法人の口座開設は難しい。」
「できれば、法人口座の開設はしたくない。」

という状況でした。

推察するに

teacher

低金利で収益性が極端に落ち込んでいる銀行が多いため

  • 法人口座の開設で法人対応するリソースがない
  • 金融庁に報告をするリソースがない
  • 経営実績のない法人に口座を開設しても、融資などで儲けられるうまみがない

ということなのでは、ないでしょうか?

起業直後の法人に営業マンをつけて対応させても、何億という融資契約ができるレベルに成長する可能性は少なく、その割に「顧客対応」「金融庁への報告」で時間を取られるなら、「できれば断りたい。」というのが本音なのです。

だからこそ、支店間でたらいまわしにあったり、適当な理由をつけて、断られてしまうのです。

起業直後でも、審査が通るのはネット銀行

今回は、「GMOあおぞらネット銀行」に申し込みましたが

ネット銀行は

  • 顧客対応をする必要性がない → 営業人員をつけるわけではない
  • 起業直後のスタートアップでも、手数料や関連グループのサービスで利益を上げられる可能性がある
  • まだまだ、メガバンクと比較すれば顧客数が少なく、顧客を増やしたい

という状況にあるため

起業直後の会社でも、
いきなり10社の申込でも、

問題なく、法人口座の開設をしてくれるのです。

当然、審査はあるのですが、反社チェックぐらいもので、問題ない会社、経営者であれば、まず審査に通るのです。

法人口座の開設に困ったら、ネット銀行の法人口座の開設を検討すべき

ということになります。

その中でも

  • 新しい銀行で、顧客数を増やしたい銀行
  • 法人口座の開設のキャンペーンやプロモーションを積極的にやっている銀行

は狙い目です。

今回は「GMOあおぞらネット銀行」は、まさに上記のような状況でした。

発行会社GMOあおぞらネット銀行
国際ブランドVISA,Mastercard
初年度年会費(税込)0円
2年目~年会費(税込)0円
キャッシュバック還元率下限1.00%
キャッシュバック還元率上限1.50%
ポイント還元率下限-
ポイント還元率上限-
第三者不正使用保険○1000万円

起業直後に法人口座を作る注意点

はじめにネット銀行から検討する!

筆者が失敗したのは

  1. メガバンク
  2. メガバンク
  3. 信用金庫
  4. ゆうちょ銀行
  5. ネット銀行

という順番で、法人口座の開設を進めたため

審査に落ちた

  1. メガバンク
  2. メガバンク
  3. 信用金庫
  4. ゆうちょ銀行

で、1カ月強の無駄な時間を費やしてしまったのです。

筆者のように、いきなり10社じゃなければ、上記の金融機関で審査に通った可能性もありますが

  • まずはネット銀行の口座を作る
  • 並行して、窓口のある銀行の法人口座の開設を検討する

という手順の方が、「起業直後に口座が使えない」という期間を短くすることができます。当然、法人口座がなければ、法人カードも作れないのですから、できるだけ早急に法人口座を作る必要があるのです。

窓口がある銀行の法人口座が必要でも、まずはネット銀行の法人口座を作っておくと便利です。
teacher
起業直後で、窓口がある銀行の法人口座の審査が厳しくても、経営実績が出てくれば法人口座の開設が可能になります。それまでの時間稼ぎで、とりあえずネット銀行の法人口座を持っておくべきなのです。

審査落ちを想定して、複数の銀行を同時並行で検討する!

法人口座の審査というのは、上記の通りで、かなり厳しいものです。

  • 1社落ちてから、次の銀行に申し込む
  • 1社落ちてから、次の銀行に申し込む
  • 1社落ちてから、次の銀行に申し込む
  • ・・

と、順番にやってしまうと、どうしても、時間がかかってしまうのです。

そうならないためには

同時に3社、4社に申し込んでしまう

というのがおすすめです。

法人口座自体は、複数口座を持っていても、問題ありません。

しかも、必要書類(登記簿謄本、印鑑証明)も、一回で取得しておいた方が手続きの手間もないのです。

同時に申し込むことで、法人口座をできるだけ早く開設することができるのです。

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