カード名義とは?法人カードが個人名義になる理由とサイン・入力の書き方

カード名義とは、クレジットカードの券面に印字された「会員名」のことです。日本クレジット協会は、会員名について「カード会員の氏名がローマ字で表記されます。カード会員本人以外は利用できません」と説明しています。つまり名義は会社名ではなく、そのカードを使う個人の名前です。

この記事の結論

法人カードでも名義は個人名義です。サインも、ネット決済の名義欄も、券面に印字された英字の個人名を使います。会社名は券面に併記されることがありますが、それは名義ではありません。

カード名義とは何かの全体像。券面の会員名が名義、本人しか使えない、署名は名義人自身が行う
カード名義とは|全体像

カード名義とは何か(一次情報の確認)

日本クレジット協会の「カード券面について」には、券面の各項目の意味が整理されています。名義に関係する部分を抜き出すと次のとおりです。

券面の項目 協会の説明 実務上の意味
会員名 カード会員の氏名がローマ字で表記されます。カード会員本人以外は利用できません。 これが「名義」。法人カードでも個人名になる
サイン欄 サイン欄がある場合は、必ずサインをしましょう。 署名は名義人自身が行う
署名の書体 字体や書体に決まりはありません。漢字でも仮名でもローマ字でも構いません。 券面がローマ字でも、漢字で署名して差し支えない
会員番号 14〜16桁の番号。他人には知られないように管理する 名義とは別項目。混同しない

なお協会は、カードの表面にカード番号等を表示していない券面(ナンバーレス)や、カード自体を発行せずスマートフォンのアプリを使うカードレスの形態にも触れています。カードレスであっても、クレジット取引・三者間契約に法律上も該当することに変わりはないとしています。券面に印字がない場合は、アプリやWEBのマイページで名義を確認してください。

日本クレジット協会のカード券面についてのページ。会員名はカード会員の氏名がローマ字で表記され、カード会員本人以外は利用できないと説明されている
券面の項目ごとの意味は、日本クレジット協会のページで確認できます。出典:一般社団法人日本クレジット協会「カード券面について」

場面別|名義の書き方・入力のしかた

場面別の名義の書き方の比較軸。店頭のサイン、ネット決済の名義欄、氏名の並び順、請求先の名義、追加カード
カード名義とは|比較軸
場面 書く・入力するもの やってしまいがちな誤り
店頭でサインを求められた 券面の会員名。名義人本人が署名する 会社名を書く、別の社員が代筆する
ネット決済の名義欄 券面に印字された個人名(英字) 会社名を英字で入力する
氏名の並び順 券面の表記どおりに入力する 姓と名の順序を入れ替える
請求先・支払名義 契約上の支払名義は法人 券面の個人名と契約名義を混同する
従業員に持たせる 使用する従業員ごとの追加カード 1枚を複数人で使い回す

迷ったときの原則はひとつで、券面の表記どおりに書くことです。券面に会社名と個人名が並んでいる場合、名義は個人名のほうです。オンラインの入力欄でエラーになるときは、スペースの有無や姓名の順序が券面とずれていないかを確認してください。

従業員に使わせる場合は、1枚を共有せず、使う人ごとに追加カードを発行するのが原則です。運用ルールは法人カードの追加カードで整理しています。暗証番号の扱いについては法人カードの暗証番号管理もあわせて確認してください。

woman
「法人カードの名義って個人名義になるの?法人名義になるの?」
「サインを求められた時って、個人名を書くの?会社名を書くの?」
「ネットショッピングで名義入力を求められた時って、個人名を書くの?会社名を書くの?」
「法人カードを作ったのですが、カード券面が会社名でなく、個人名になっています。大丈夫でしょうか?」

意外に、わかっているようでわかっていないのが「法人カードの名義」に関することです。法人カードを利用する上では、必ず名義の入力、名義の記入が必要になるため、理解しておく必要があります。

法人カードの名義は、個人名義?法人名義?

結論から言えば

法人カードの名義は「個人名義」です。
teacher
サインするときも、オンラインショップで入力するときも、カード券面に記載された「個人名(英文字)」を入力すれば良いのです。

実際の法人カードの券面を見て「名義」をチェックしてみると

三井住友ビジネスカード for Owners(ゴールド)

「SEKAIICHI SHOUJI」 → 会社名
「TARO KOKUSAI」 → 個人名義(法人カードの正式な名義)

JCB Biz ONEプラチナ

「KAZUO YAMAMOTO」 → 個人名義(法人カードの正式な名義)
「C F FROST」 → 個人名義(法人カードの正式な名義)
「REXPORT INC」 → 会社名
※C F FROSTさんとは、広告代理店オグルヴィ&メイザーの広告担当幹部だった人物で、1960年代にアメックスの広告を担当したことから、券面画像に使われています。

EX Gold for Biz M(エグゼクティブ ゴールド フォー ビズ エム)

「Taro Nakamura」 → 個人名義(法人カードの正式な名義)

ライフカードビジネスライトプラス(スタンダード)/一般カード

カード券面には

「TARO RAIFU」 → 個人名義(法人カードの正式な名義)
「COMPANY NAME」 → 会社名

となっていて、会社名の記載ありなしの差はありますが

個人名義(法人カードの正式な名義)がカード券面に印字されている

= 法人カードの名義は「個人名義」

ということがわかるのです。

なぜ、法人カードの名義は個人名義なの?

クレジットカードの名義とは

ネットショッピングでクレジットカード払いを選択すると、ほぼ必ず「名義人の入力欄」があります。(ないものもあります。)

飲食店や店舗で、クレジットカード払いをする時に、サインをする際にも、「名義人のサイン」が必要になります。

つまり、「このクレジットカードは、誰のものなのか?」を加盟店が知るために、(カード会社の情報と照合するために)名義情報が必要になるのです。

「誰のクレジットカードなのか?」を示すものが「名義」なのです。

法人カードの場合は?

三井住友ビジネスカードの入会申込書には

当社は裏面の会員規約、個人情報の取り扱いに関する同意条項、および海外キャッシュサービスを利用した場合に会員規約33条に則り、貸金業法第17条第6項および第18条第3項に規定された書面が「ご利用代金明細書」で交付されることを承認の上、カードの入会を申込み、下記の者をカード使用者としてしていいたします。

カード使用者は、裏面の会員規約・個人情報の取り扱いに関する同意条項、特に自己のカード利用による代金支払いについて会社と連帯して責任をもつ旨を承認の上、カード使用者となることを申し込みます。

と書かれています。

簡単に言えば

カード使用者は責任を持って、会員規約を守って利用することを約束してください。

ということです。

名義の定義は

書類などに所有者・責任者などとして表立って記される名前

ですから

責任を持ってカードを使用する人 = 法人カードを使う個人 = 個人が名義人

となるのです。

法人カードは、カード会社の契約相手は「法人」となり、口座の引き落とし先は「法人口座」となるのですが、カード使用者は会員規約・個人情報の規約を守る責任があり、法人カードの名義人は「個人」となるのです。

法人カードを使用するときには

オンライン上で「名義人」の入力を求められたら

法人カード券面に印字されている個人名を入力する
(要求された入力方法「ローマ字」「ひらがな」「カタカナ」「漢字」)

店舗でクレジットカードを利用するときにサインを求められたら

法人カード券面に印字されている個人名でサインする
(カード裏面にも同じサインをしておく必要があります。)

前述したライフカードビジネスライトプラス(スタンダード)/一般カードのように

「TARO RAIFU」
「COMPANY NAME」

と、個人名と会社名が併記されている場合も、個人名義でサインする必要があります。

teacher
使用者は個人なのです。

よく考えれば、法人カードの名義人が個人になるのは、当然のことです。

法人カードの名義が個人名義ではなく、法人名義だったら、

  • 追加カードを発行した場合に「誰が使ったのか?」判別できなくなってしまう
  • 法人カードが盗難に遭った時に、他人に使われてしまった場合も、盗難されたものか判別できない
  • 他の人とサインが判別できなくなる
  • 使用者がみんな会社名でサインすることになってしまう
    ・・・

上記のように色々と問題が発生してしまうのです。

法人カードの追加カードの名義

法人カードの追加カードとは

法人カード(親カード)の追加カードは社員が保有する子カードのこと

を言います。

個人カード(親カード)の家族カード(子カード)と同じ仕組みです。

  • 個人カード → 親カード:契約者本人、子カード:家族
  • 法人カード → 親カード:経営者・代表者、子カード:役員、社員

追加カードを利用すると、その追加カードの利用額は親カードの利用額として請求されます。

社員に追加カードを発行した場合は、経営者・代表者(親カード)の登録している引き落とし口座(法人口座)から引き落とされるということです。

経費利用する社員が多い場合は追加カードを発行するのですが、この場合の追加カードの名義も、発行された社員の個人名義となります。

  • 法人カード(親カード)→ 経営者Aさん(名義:Aさんの個人名義)(法人口座引落)
  • 法人カード(子カード)→ 役員Bさん(名義:Bさんの個人名義)(法人口座引落)
  • 法人カード(子カード)→ 営業部長Cさん(名義:Cさんの個人名義)(法人口座引落)
  • 法人カード(子カード)→ 総務部長Dさん(名義:Dさんの個人名義)(法人口座引落)
  • 法人カード(子カード)→ 経理Eさん(名義:Eさんの個人名義)(法人口座引落)

となるのです。

引き落とし口座はすべて同じ法人口座ですが、名義は発行された社員・役員の個人名義になります。

法人カードの「名義」に関するよくあるトラブルと対処法

ケース1.上司にカードでお使いを頼まれるケース

法人カードを保有している経営者に経理担当者が

fp
「この法人カードで、取引先の土産用のお菓子を買っておいてくれ。」

と頼まれたとします。

しかし、店舗でサインを求められた時に、経理担当者自身のサインをしてしまったら・・・

staff
「カード保有者(名義人)が本人でないと利用することはできません。」

とお店側にはことわられてしまいます。

カード会社の利用規約では「カードの使用は、カードの名義人本人しか利用してはいけない。」となっているからです。

経営者の名義 = 法人カードの名義 ≠ お使いを頼まれた経理担当者の名義

ですから、店員がこの誤りに気付いてしまえば使えないのです。店員の中にはこの違いを見抜けずに、そのまま使えてしまうケースもあります。

JCBの会員規約抜粋

第2条 (カードの貸与およびカードの管理)

3.カードの所有権は当社にあります。会員は、善良なる管理者の注意をもってカードおよびカード情報を使用し管理しなければなりません。また、カードは、会員本人以外は使用できないものです。会員は、他人に対し、カードを貸与、預託、譲渡もしくは担保提供すること、またはカード情報を預託しもしくは使用させることを一切してはなりません。

対処法

経営者のサインを代わりにする

現実的には、お使いを頼まれたのであれば経営者の名前を代わりにサインすることで、ほとんどのケースでは法人カードが使えます。

厳密に言えば、この行為も規約違反なのですが、サインの違いまでチェックする店員はほぼいないので、気づかれることはほとんどありません。

ただし、最近はサインレスで暗証番号の入力を求められるお店も増えているので、頻繁にお使いを頼まれるのであれば、経理担当者要の追加カードを発行してもらうことをおすすめします。追加カードであれば、経理担当者自身の個人名が法人カード名義になるからです。

ケース2.ネットショッピングアカウントと法人カード名義が違うケース

法人でも、ネットショッピングを利用するケースは多々あります。

  • 楽天市場
  • Amazon.co.jp
  • Yahoo!ショッピング

会社の備品、消耗品、オフィス用品などを購入するケースは少なくないはずです。

このときに注意が必要なのは

アカウント名義 = 法人カード名義(法人カード所有者の個人名義)

となっていないと、高額な支払のときにクレジットカード会社が支払いを拒否するケースがあるということです。決済が完了しないとうことです。

実際に楽天市場で

アカウント名義 ≠ 法人カード名義

という場合に

今回ご注文のお支払方法でクレジットカード決済をご指定いただいておりましたが入力いただいたクレジットカード番号で承認を取ろうとしましたところ

クレジットカード会社より、「ご注文者様のカードのご名義」に相違があるとの事で承認を取ることができませんでした。

大変お手数ですがお客様のクレジットカード情報がお間違えでないか、ご確認いただけますでしょうか。

というメールが送られてきて、決済が完了しないケースがあるのです。

例えば

woman
「楽天市場のアカウントは経理の担当者が個人名義で開設したものを使っているが、法人カードの名義は経営者の個人名義で、名義が違うため、クレジット決済が完了しなかった。」

というケースが考えられます。

カード会社も、数百円や数千円程度の支払であれば、違いがあっても、チェックせずに決裁を処理することが多いのですが、1万円を超えてくる支払いの場合は、名義の確認を慎重にするため、ネットショッピングモールのアカウント名義と法人カードの名義が違う場合には支払いを拒否するケースがあるのです。

staff
「名義が違うということは、盗難されたカードかも知れない。」

とカード会社が考えるからです。不正利用の防止のために、アカウント名義と法人カード名義の一致をチェックしているということです。

対処法

アカウントの名義を「法人カードの名義、つまり法人カードの所有者の個人名」もしくは「法人名義」に変更することで解決します。
経営者の法人カードを使うのであれば、楽天アカウントやAmazonアカウントの名義も、経営者の氏名、住所、連絡先にしておく必要があるのです。法人アカウントを作るという方法もあります。

ケース3.結婚して名義が変わるケース

結婚して苗字が変わった時も、法人カードが使えなくなる可能性があります。

個人向けのクレジットカードと違って、引き落とし口座は法人口座なので

  • カード名義:旧姓
  • サイン:旧姓

にしておけば、結婚前と同様に法人カードを利用し続けられることが多いのですが、前述した通りでアカウントの名義などもすべて「旧姓」にしなければならないので、こんがらがってしまい、使えない事象が発生してしまう可能性もあります。

対処法

カード会社に名義変更の依頼をする

結婚や離婚で名前が変わる際には、速やかに名義変更をすることをおすすめします。

名義変更は、カード会社によって方法が異なります。

JCBの場合

個人カードの場合は

  • 会員専用WEBサービス「MyJCB(マイジェーシービー)」で変更可能

法人カードの場合は

  • 法人デスクに問い合わせ

となっています。

ケース4.法人カード名義の入力を間違えるケース

ネットショッピングなどの決済でクレジットカード払いを選択したときの法人カード名義の入力欄には

ローマ字(大文字)で、カード券面に印字された個人名の通りに入力するのが一般的です。

カード名義の入力欄には「記入例」「名義の文字入力方法の指定」があるのでそれに従って入力する必要があります。

とくに指定がない場合などで「漢字」「ひらがな」「カタカナ」で入力してしまうと、法人カードが処理されない可能性があります。原則、大文字のローマ字で入力するものと覚えておきましょう。

例:Adobeシステムズの注意事項

名義人の入力項目に漢字や平仮名で入力をしていないか?

※「名義人」と漢字で書いてある為、漢字で入力されている場合、日本語ではなくアルファベットで入力。(文字は大小どちらでも可能。間に半角スペースを入れる。)

となっています。

Adobeは外資系のシステム会社で世界展開しているグローバル企業です。このような世界展開をしている企業のインターネットサービスなどを利用する場合は、ローマ字入力が前提のケースが多く、但し書きもないケースがあるので

基本:ローマ字(大文字)
※氏名に「半角スペース」を空ける

ことに注意が必要です。

基本的に、漢字は読み方の違いや判別の難しさもあるため、日本の企業であっても、ローマ字が一般的で、その次に多いのがカタカナ入力となっています。

何を入力して良いのか、わからなくなったときは、カード券面に記載されているローマ字表記で名義は記載するものと覚えておきましょう。それでもカード利用ができない場合は、名義の問題ではなく、限度額やカードの利用停止の可能性があるのでコールセンターに連絡して相談すれば解決します。

まとめ

法人カードの名義 = 個人名義
teacher
個人が責任を持って、法人カードを利用する責任があり、そのために法人カードの名義も、保有者個人の名義になるのです。
  • ネットショッピングで法人カードの名義を入力する場合
  • 店舗でのクレジットカード払いでサインを要求された場合

「個人名義」を記載する必要があるのです。

また、

  • 名義とサインが違う
  • 名義とアカウント情報が違う
  • 契約時の名前と名義が違う
  • 名義の入力方法がサイト指定の入力方法と異なる
    など・・・

法人カードの個人名義を正しく入力していない、利用中のサービスの名義と異なる場合には、カード利用ができないケースが発生するので注意が必要です。

利用者が多い法人カードとは?

参考にした一次情報

カード会社ごとに券面の表記や運用が異なる場合があります。実際の記入・入力に迷うときは、手元のカードの券面表記と、発行会社の案内・利用規約を優先してください。

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