請求書カード払いの手数料は3.0%〜4.0%|弥生・支払い.com・りそな×DGの3サービスを公表値で比較。税金のカード払いの約0.99%とは桁が違う

請求書カード払い 3サービス比較と書かれたアイキャッチ。手数料・振込速度・対応カードという副題と2026年10月時点のバッジ、右側に請求書と2枚のクレジットカードのイラスト

取引先から届いた請求書が「銀行振込のみ」でも、あいだに入る事業者を使えば法人カードで払えます。支払いはカードの引き落とし日まで後ろへずれ、その分の運転資金が手元に残ります。代わりに手数料が3%から4%かかり、これはカードで税金を払うときの約1%よりずっと高い水準です。2026年10月28日に、弥生・支払い.com・りそなグループとデジタルガレージの3つについて、提供元が自分で出している数字を並べました。

この記事で確かめたこと

  1. 手数料は3サービスで3.0%〜4.0%。支払い.comが一律4%、りそな×DGが3.0%(税抜)、弥生が利用金額に応じて2.5%〜3.5%です。
  2. 弥生は登録初月と翌月末まで1.5%という期間限定の料率を自社ページに出しています。利用開始時の標準料率は3.5%です。
  3. 支払いを後ろ倒しにできるのは最長60日。弥生・支払い.comとも同じ期間を掲げています。
  4. 3社とも取引先にはカード払いだと伝わりません。利用者名義で振り込まれる形です。
  5. 弥生と支払い.comは法人の社会保険料・労働保険料の支払いにも使えると明記しています。
  6. カードで税金を払うときの決済手数料は国税で1万円あたり99円(約0.99%)です。請求書カード払いの3〜4%はその3〜4倍にあたります。

仕組みは「振込を代行してもらう」こと

請求書カード払いは、カード決済を受け付けていない取引先に対して、サービス提供者が利用者の代わりに現金を振り込む仕組みです。利用者はサービス提供者にカードで払い、サービス提供者が取引先の口座へ振り込みます。振込名義は利用者の名義になるため、取引先から見ると通常の銀行振込と変わりません。

デジタルガレージは、りそなホールディングスと共同で提供する「請求書カード払いオンライン」について、りそな決済サービスが委託先であるデジタルガレージを通じて請求書の振込を代行する、と説明しています。同社の発表には、日本のB2B取引の約9割が銀行振込で決済され、クレジットカード決済の利用は6.2%にとどまるという調査結果も引かれています。

請求書カード払いの流れ

1

請求書を登録する

取引先から受け取った請求書の金額・振込先・支払期日をサービス側に登録する。

2

法人カードで決済する

請求額と手数料を合わせた金額をカードで決済する。カードの利用枠をその分使う。

3

サービス側が振り込む

利用者の名義で取引先の口座へ振り込まれる。取引先にカード払いであることは伝わらない。

4

カードの引き落とし日に払う

実際にお金が出ていくのはカードの引き落とし日。ここまでが繰延べできる期間になる。

3サービスの手数料と条件

提供元が自社ページまたは自社の発表で示している数字だけを並べます。料率の表記は各社で単位が違い、りそな×デジタルガレージだけが税抜と明記しています。

請求書カード払い3サービスの比較(各社の公表情報より・2026年10月28日時点)
項目 請求書カード払い by 弥生 支払い.com 請求書カード払いオンライン
提供元 弥生株式会社 クレディセゾンとUPSIDERの共同運営 りそなホールディングスとデジタルガレージ
手数料 2.5%〜3.5%
(利用開始時は3.5%)
一律4% 3.0%(税抜)
期間限定の料率 登録初月+翌月末まで1.5% 記載なし 月間手数料なしと明記
繰延べできる期間 最大60日 最長60日 公表資料では日数の明示なし
振込までの速さ 最短即日(即日振込95%以上と表示) 最短当日(急ぎ振込を適用し午前中に登録した場合) 公表資料では明示なし
対応カード VISA/Mastercard/JCB/SAISON CARD VISA/Mastercard/JCBと、セゾン発行および三菱UFJニコス発行のアメリカン・エキスプレス 公表資料では明示なし
取引先への通知 カードの利用は伝わらない 支払先へ通知なし 振込代行なので通常の振込として着金
請求書カード払い by 弥生株式会社のサービスページの公式キャプチャ画面。借入れなし支払は最大60日後という見出しの右に、手数料2.5%から、登録特典 初月+翌月末まで1.5%、財務審査なし、即日振込95%以上の4つの丸いバッジが並び、対応クレジットカードとしてVISA・Mastercard・JCB・SAISON CARDのロゴが表示されている
弥生のサービスページ。手数料率と登録特典、対応カードが冒頭にまとまっている(2026年10月28日取得)

弥生のページには注記があり、手数料率は利用金額に応じて変動し、利用開始時は3.5%になること、登録特典として初月と翌月は1.5%になることが書かれています。「2.5%〜」という表示だけを見て比較しないでください。最初に使うときの料率は3.5%です。

支払い.comのトップページの公式キャプチャ画面。そのお支払い、最長60日延長という大きな見出しの右に、最短当日振込に対応、一律4%お得な手数料、支払先へ通知ナシの3つの丸いバッジが並び、下の帯に社会保険料・労働保険料のお支払いにも対応 法人のお客様のみご利用可能ですと表示されている
支払い.comのトップページ。手数料は一律4%で、クレディセゾンとUPSIDERの共同運営と明示されている(2026年10月28日取得)

100万円の請求書で比べるといくら違うか

料率の差は、金額が大きくなるほど効いてきます。100万円の請求書を1回払った場合の手数料は次のとおりです。りそな×デジタルガレージの3.0%は税抜表記なので、消費税10%を加えた額も併記します。

請求額ごとの手数料(各社の公表料率で計算。りそな×DGは税抜3.0%と、税込相当の3.3%の両方)
請求額 弥生 3.5% 弥生 特典1.5% りそな×DG 3.0%(税抜) りそな×DG 税込相当3.3% 支払い.com 4%
10万円 3,500円 1,500円 3,000円 3,300円 4,000円
50万円 17,500円 7,500円 15,000円 16,500円 20,000円
100万円 35,000円 15,000円 30,000円 33,000円 40,000円
300万円 105,000円 45,000円 90,000円 99,000円 120,000円
500万円 175,000円 75,000円 150,000円 165,000円 200,000円

100万円で比べると、いちばん高い組み合わせといちばん安い組み合わせの差は25,000円です。支払い.comの4%が40,000円、弥生の特典期間1.5%が15,000円。特典が切れたあとの3.5%なら35,000円で、差は5,000円まで縮みます。

料率だけで決めず、何回使うのか、特典期間が終わったあとの料率はいくらかまで見てください。初回だけ安いサービスを常用の前提で選ぶと、2か月目から前提が変わります。

税金のカード払いとは手数料の桁が違う

法人カードの支払いで似た仕組みに、国税・地方税のクレジットカード納付があります。こちらは国税が1万円あたり99円(税込)で、率にすると約0.99%です。同じ「カードで払って支払いを後ろへずらす」でも、請求書カード払いは3〜4倍の手数料がかかることになります。

納税は専用の仕組みがあるので、そちらを使ったほうが安く済みます。くわしくは法人カードで税金を払うと手数料はいくら?にまとめています。請求書カード払いは、納税以外で振込しか受け付けてもらえない支払いに使う道具だと考えてください。

支払いを後ろ倒しにする手段ごとの費用の目安
手段 費用の率 100万円あたり 使える場面
国税のクレジットカード納付 約0.99% 約9,900円 国税のみ。地方税は別料金
請求書カード払い(3.0%税抜) 3.0% 30,000円 振込指定の請求書
請求書カード払い(3.5%) 3.5% 35,000円 振込指定の請求書
請求書カード払い(4%) 4.0% 40,000円 振込指定の請求書
DGフィナンシャルテクノロジーのお知らせページの公式キャプチャ画面。デジタルガレージ、りそなグループとB2B決済サービス 請求書カード払いオンライン を提供開始という見出しと2024年10月17日の日付、デジタルガレージとりそなホールディングスのロゴが表示されている
デジタルガレージとりそなホールディングスの発表。サービス概要の表に手数料「カード決済金額の3.0%(税抜、月間手数料なし)」とある(2026年10月28日取得)

社会保険料と労働保険料にも使える

弥生と支払い.comは、どちらも社会保険料の支払いに対応すると自社ページに書いています。弥生は「社会保険料や労働保険料の支払いにも対応」としたうえで、注記で法人の社会保険料の支払いに限るとしています。支払い.comは「社会保険料・労働保険料のお支払いにも対応」とし、こちらも法人のみ利用可能と添えています。

毎月決まって出ていく社会保険料をカード払いに替えると、引き落とし日までの日数分だけ資金が手元に残ります。ただし金額が大きい分、手数料も大きくなります。年間で繰り返す支出に3〜4%を乗せ続けるかどうかは、別に判断してください。

使う前に確かめる3点

カードの利用枠

請求額と手数料の合計がショッピング枠を使う。月末にまとめて使うと、通常の経費決済が通らなくなることがある。

ポイントの対象外

支払い.comは、カードによってはポイントやマイルの付与対象外になる場合があると明記している。カード会社側に確認が要る。

対象外の支払い

弥生は個人宅や社宅などの家賃の支払いを対象外としている。何に使えるかはサービスごとに違う。

法人カードの利用枠との関係

請求書カード払いは、請求額そのものをカードで決済します。つまり100万円の請求書を払えば、カードのショッピング枠を100万円分使うということです。法人カードの利用枠は個人のカードより大きいことが多いものの、月末に数本まとめて処理すると枠が足りなくなります。

一時的に枠を上げられるかどうかは発行会社で分かれます。三井住友カードのビジネスカードは一時増枠の申し込み自体ができず、JCBは1回払いのみが対象です。詳細は法人カードの利用枠は一時的に増やせる?で確認してください。支払い方法の選択肢そのものは法人カードの支払いは1回払いだけ?に整理しています。

よくある質問

いちばん手数料が安いのはどれですか

公表されている料率だけで比べると、弥生の登録特典(初月と翌月末まで1.5%)がいちばん低く、次がりそな×デジタルガレージの3.0%(税抜)、弥生の通常3.5%、支払い.comの4%の順です。特典が終われば弥生は3.5%になるため、継続して使う前提なら3.0%台の2つで比べることになります。

取引先にカードで払ったことは分かりますか

分かりません。3サービスとも、利用者の名義で取引先の口座へ振り込む形をとっています。弥生は「取引先にカードの利用は伝わりません」、支払い.comは「支払先へ通知ナシ」と自社ページに書いています。

どのくらい支払いを遅らせられますか

弥生が最大60日、支払い.comが最長60日と表示しています。実際の日数は使うカードの引き落とし日と、カード支払いを申請した日時で変わると弥生は注記しています。デビットカードやプリペイドカードは利用できても繰延べはできません。

社会保険料も払えますか

弥生と支払い.comはどちらも対応と明記しています。いずれも法人に限られます。労働保険料については支払い.comが明示しており、弥生の注記は社会保険料に限る書き方になっています。

カードのポイントは貯まりますか

サービス側はポイントが貯まると案内していますが、支払い.comは「クレジットカードによっては、ポイントやマイルの付与対象外となる場合があります」と注記し、カード会社への確認を求めています。還元を見込んで手数料を正当化する前に、自分のカードの扱いを確かめてください。

利用明細はインボイスになりますか

なりません。カード会社の利用明細書は適格請求書に該当しないという整理です。請求書カード払いを使っても、仕入税額控除のために保存するのは取引先が発行した適格請求書です。詳しくは法人カードの利用明細書はインボイスになる?にまとめています。

出典

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