会社経営をしてれば、当然のように営業などで電車を使うシチュエーションがあります。SuicaやPASMOのような交通系電子マネーを利用していると思いますが、なんといっても「チャージするのが面倒くさい」という問題点が出てきます。今回は、Suicaに簡単にチャージできる法人カードについて解説します。
「交通系電子マネー」で交通費を支払うのが一般的に!
少し前のデータですが、日本国内の「交通系電子マネー(IC乗車カード)」は、かなりの数が登場しています。しかも、年々、相互利用が可能になっているのです。
出典:wikipedia
当然、会社経営をしていれば
- 通勤で電車を使う
- 営業で電車を使う
- 出張で電車を使う
・・・
ことは、避けて通れません。
また、最近の「交通系電子マネー(IC乗車カード)」は
- タクシーも利用できる
- バスも利用できる
- 新幹線も利用できる
- コンビニも利用できる
・・・
と、交通手段であれば、すべて利用できるのですから、社員一人に一枚SuicaやPASMOを発行する会社も少なくありません。
SuicaやPASMOは、多くの方が利用できる便利なものなのですが、ここで困ってしまうのは・・・
SuicaやPASMOへのチャージ
です。
ご経験があると思いますが・・・
という状況です。
このときに困ってしまうのは・・・
「自腹でチャージしなければならなかった。」
「改札が並んでいて、チャージするまでに時間がかかって、遅刻してしまった。」
「チャージした領収書を紛失してしまって、経費精算できずに損してしまった。」
・・・
などの状況が発生してしまうことです。
モバイルSuicaを使って、簡単にSuicaやPASMOにチャージする!
JR東日本が提供しているサービスに
モバイルSuica
というものがあります。
モバイルSuicaとは
を言います。
「モバイルSuica」というのは、カード型の「Suica」をアプリに搭載したものを言うのです。
つまり、
「モバイルSuica」搭載の携帯端末を持っていれば
のです。
「モバイルSuica」を法人利用するメリットについて解説します。
「モバイルSuica」を法人利用するメリット
メリットその1.携帯端末上で残高が確認できる
いつでも「残高」を確認できるので、「残高不足」によって、改札が通れないということが発生しにくいのです。
カード型の場合は、改札で残高確認をするか、お店などで「Suica」を利用したときにしか、残高は確認できません。
メリットその2.クレジットカードからチャージができる
改札の券売機に並ぶ必要がありません。
「残高」を確認して、減ってきたなと思ったら、携帯を操作して、クレジットカードチャージをすれば良いのです。
このときに登録するクレジットカードは、どの法人カードでも、大丈夫です。
既に使っている「法人カード」を「モバイルSuica」に登録しておけば、いつでも、法人カードによるチャージが可能になります。
個人利用で便利なオートチャージ機能は、法人カードでは使えない!
個人で「モバイルSuica」を使っている方も多いと思いますが・・・クレジットカードチャージで便利なものに「オートチャージ機能」というものがあります。
「オートチャージ機能」とは
を言います。
しかし、この「オートチャージ機能」は
「モバイルSuica」のクレジットカード対応機能比較
機能 | ビューカード | その他カード |
---|---|---|
クレジットカードによる入金(チャージ) | ● | ● |
オートチャージ | ● | – |
定期券 | ● | ● |
Suicaグリーン券 | ● | ● |
モバイルSuica特急券 | ● | ● |
銀行チャージ | ● | ● |
店頭での現金チャージ | ● | ● |
ネット決済 | ● | ● |
SF(電子マネー)による鉄道利用 | ● | ● |
SF(電子マネー)でのお買い物 | ● | ● |
再発行 | ● | ● |
ビュー法人カード
というものがありますが・・・
ビュー法人カードには
※オートチャージはご利用いただけません
という但し書きがついています。
つまり、
ということになってしまいます。
メリットその3.利用履歴が表示できる
多くの経営者や社員が勘違いしていることがあります。
それは
ということです。
ということであり、チャージしたお金をIC乗車カードから出金することもできます。
つまり、チャージ時点では、経費計上はできないのです。
仕訳をするとすれば
チャージした時の仕訳
○月×日 貯蔵品 5,000円 / 現金 5,000円
使用した時の仕訳
○月××日 旅費交通費 1,200円 / 貯蔵品 1,200円
となるのが正しい会計処理ですから、経理がきちんとしている会社の場合
のです。
SuicaやPASMOでは履歴表示サービスがあります。
ただし、毎回WEBにログインして利用履歴を表示するのは、かなりの手間になってきます。
「モバイルSuica」には、利用履歴の表示機能があるのです。
メリットその4.定期券が購入できる
定期券を発行するために、窓口に行く必要がなくなるのです。
この支払いも、登録してあるクレジットカード(法人カード)で対応可能です。
メリットその5.新幹線の切符もお得に購入できる
新幹線の改札もチケットレスで「タッチ&ゴー」が可能になるのです。
さらに割引で特急券を購入できる商品があります。
- モバイルSuica特急券「モバトク」
- スーパーモバイルSuica特急券「スーパーモバトク」
実質的に値引き金額で新幹線が利用できるのです。
この支払いも、登録してあるクレジットカード(法人カード)で対応可能です。
「モバイルSuica」を法人利用する注意点
注意点その1.対応できる携帯端末が限られている!
「モバイルSuica」を利用するためには、おサイフケータイの機能が必要になります。
「モバイルSuica」を利用できる携帯端末
2018年10月時点
Apple Payで「モバイルSuica」を利用できる携帯端末
iPhone XS、iPhone XS Max、iPhone XR、iPhone X、iPhone 8、iPhone 8 Plus、日本国内で販売されたiPhone 7とiPhone 7 Plus
Apple Watch Series 4、Apple Watch Series 3、日本国内で販売されたApple Watch Series 2
Android端末で「モバイルSuica」を利用できる携帯端末
Google Payで「モバイルSuica」を利用できる携帯端末
Google Payアプリが利用できるAndroid端末
注意点その2.年会費が発生する!
これが一番大きなデメリットですが「モバイルSuica」は年会費が必要になるのです。
年会費(税込):1,050円(税込)
になります。
年会費負担がある分、「モバイルSuica」の利用者は、そこまで多くないのです。
ビュー法人カードなら「モバイルSuica」年会費無料
ビュー法人カードは、オートチャージ機能はありませんが、「モバイルSuica」年会費は、無料になります。
モバイルSuicaの年会費が当面無料!
携帯電話とSuicaがひとつになったモバイルSuica!
ビュー法人カードなら、モバイルSuicaの年会費が当面無料!
※オートチャージはご利用いただけません
「当面」となっているので、このサービスが終わってしまう可能性もありますが、今のところ、ビュー法人カードを発行しておけば「年会費無料」で「モバイルSuica」が利用できるのです。
これは大きなメリットと言えます。
交通費支払で不可欠な「交通系電子マネー」を賢く使う法人カードの使い方
手順その1.「Suica」が利用できるエリアの会社であれば「モバイルSuica」を利用する
「Suica」は、相互利用を促進しているため
- 首都圏
- 仙台
- 新潟
- 北海道
- 東海
- 西日本
- 九州
と、ほぼ全国で「Suica」が利用できる形になっています。
首都圏であれば「PASMO」との相互利用もできるので、「Suica」だけでほぼすべてカバーできます。
この利用エリア内であれば
「モバイルSuica」を利用する
ことをおすすめします。
前述した通りで「モバイルSuica」を法人利用すれば
- 残高をいつでも確認できる
- 法人カードからいつでもチャージができる
- 利用明細が見れる
- 定期券が買える
- 新幹線がお得に買える
ため、カード型の「Suica」を使う時のような
- チャージでの時間ロス
- 商談の遅刻
- 領収書紛失による請求できないトラブルの回避
- 社員が立替てチャージすることによるトラブルの回避
- 利用履歴が確認するのが手間
という問題を回避することができます。
手順その2.ポイント還元率の高い、年会費無料の法人カードでクレジットカード登録する
「モバイルSuica」の問題点は、年会費です。
「モバイルSuica」年会費(税込):1050円(税込)
です。
ビュー法人カードを使えば、「モバイルSuica」年会費は0円になりますが、「ビュー法人カード」の年会費は発生してしまうのです。
「ビュー法人カード」
- 年会費(税込):525円(税込)
- ポイント付与なし
「ビュー法人カード」で、「モバイルSuica」を使っても、そこまでお得ではないのです。
オートチャージ機能が使えないのですから、「ビュー法人カード」にこだわる理由はありません。
「モバイルSuica」を利用するケースでおすすめなのは
- 年会費無料
- ポイント還元率が高い
法人カードです。
「モバイルSuica」利用でおすすめの法人カード
P-one Business Mastercard
- 年会費実質無料(初年度年会費無料・年1回以上の利用で翌年年会費無料)
- ポイント還元率:0.66%
この法人カードで、月2万円の交通費を利用した場合
ですから、「モバイルSuica」年会費(税込):1050円(税込)を超えているのです。
セゾンパール・アメリカン・エキスプレス・カード
- 年会費実質無料(初年度年会費無料・年1回以上の利用で翌年年会費無料)
- ポイント還元率:0.5%
(個人向けのクレジットカードですが、法人口座を引き落とし口座に設定できるので法人カードと言えます。)
この法人カードで、月2万円の交通費を利用した場合
ですから、「モバイルSuica」年会費(税込):1050円(税込)を超えているのです。
「モバイルSuica」を利用するのであれば、
「ビュー法人カード」よりも、
- 年会費無料
- ポイント還元率が高い
法人カードを使って「ポイント分」と「モバイルSuica年会費」を相殺させた方がお得に利用することができます。
年会費無料の法人カードであれば、従業員が増えても、コスト負担は増えないので、お得に利用できるのです。
まとめ
カード型の「交通系電子マネー」を利用するときのデメリットには
- 「現金がなくて、チャージができずに自腹で切符を買った。」
- 「自腹でチャージしなければならなかった。」
- 「改札が並んでいて、チャージするまでに時間がかかって、遅刻してしまった。」
- 「チャージした領収書を紛失してしまって、経費精算できずに損してしまった。」
- 「ついつい、コンビニで使ってしまった。」
というものがあります。
「モバイルSuica」を法人利用するメリットには
- メリットその1.携帯端末上で残高が確認できる
- メリットその2.クレジットカードからチャージができる
- メリットその3.利用履歴が表示できる
- メリットその4.定期券が購入できる
- メリットその5.新幹線の切符もお得に購入できる
というものがあるため、
「モバイルSuica」を法人利用すれば、カード型の「交通系電子マネー」を利用するときのデメリットのほとんどは回避できるのです。
ただし、「モバイルSuica」を法人利用する注意点もあります。
- 注意点その1.対応できる携帯端末が限られている!
- 注意点その2.年会費が発生する!
交通費支払で不可欠な「交通系電子マネー」を賢く使う法人カードの使い方は
- 手順その1.「Suica」が利用できるエリアの会社であれば「モバイルSuica」を利用する
- 手順その2.ポイント還元率の高い、年会費無料の法人カードでクレジットカード登録する
というものです。
「モバイルSuica」を利用するとなれば、グループ会社発行している「ビュー法人カード」が真っ先に思い浮かんでしまうかもしれませんが、「ビュー法人カード」で「モバイルSuica」を使っても、そこまでお得ではないのです。
オートチャージ機能が使えないのですから「ビュー法人カード」にこだわる理由はありません。
「ビュー法人カード」よりも
年会費無料
ポイント還元率が高い
法人カードを使って「ポイント分」と「モバイルSuica年会費」を相殺させた方がお得に利用することができるのです。
「Suicaのオートチャージ機能に対応している法人カードってあるの?」
「いちいち、改札でSuicaやPASMOにチャージするのが面倒くさい」
・・・