
今回は「法人カードで貯めたポイントを何に使うべきか?」法人カードのポイントのおすすめの使い道を解説します。
法人カードで貯めたポイントの使い道を決める分岐点
法人カードで貯めたポイントの使い道をを考えるにあたって重要なポイントは
- 社長個人のために使うか?
- 会社のために使うか?
を決めなければなりません。
厳密に言えば
会社の経費を利用するのに使う法人カードで貯めたポイントは「雑所得」になるため、会社の経費利用として使うのが会計上は正しい行為となっています。
会社の経費で貯めた法人カードのポイントを、社長個人のために使ってしまうと正確に言えば「業務上横領」「会社から社長への贈与扱いで課税される」可能性があるのです。
しかし、実務上は、いくら法人カードがポイントが貯まりやすいといっても、年間数千円から数万円の範囲内です。それでいて、法人カードにはポイント付与がないカードから、ポイント還元率が1.0%までのカードがあるのですから、税務署も「ポイントがいくら貯まっているのか?」把握する方法がないのです。
結果的に、筆者が知る限りでは
社長個人用に使っても構わないのです。
法人カードで貯めたポイントやマイルは社長(個人)のために利用して良いの?
ここを踏まえて、法人カードのポイントの使い道を解説します。
法人カードで貯めたポイントを使うおすすめの「使い道」
その1.マイル(マイレージ)に交換する
会社のために使うおすすめの交換先は「マイル(マイレージ)」です。出張で飛行機に乗る会社なら、1ポイントから引き出せる金額をもっとも大きくできる交換先になります。
例:ANA JCB法人カード
- 200円(税込)の利用 → J-POINT:1ポイント
- 通常獲得ポイント J-POINT:1ポイント → ANAマイル:2マイル(1ポイント以上1ポイント単位)
- ボーナスポイント J-POINT:1ポイント → ANAマイル:0.6マイル(2,500ポイント以上1ポイント単位)
- マイル移行手数料:年5,500円(税込)。ワイドゴールドカードは無料
通常の決済分だけで見たマイル還元率1.0%(200円で2マイル)
となります。
例えば
あなたの会社で、ANA JCB法人カードで月50万円のカード利用があった場合
- 年間で貯まるJ-POINT = 月50万円 × 12カ月 ÷ 200円 = 30,000ポイント
- 通常獲得ポイントを移行すると 30,000ポイント × 2マイル = 60,000マイル
が貯まります。一般カードの場合は、ここから移行手数料の年5,500円を差し引いて考えてください。
ANA国内線特典航空券への交換の必要マイル数
| 区間(1区間あたり) | ローシーズン | レギュラーシーズン | ハイシーズン |
|---|---|---|---|
| 0〜300マイル区間(東京⇔仙台・大阪など) | 6,000 | 6,500 | 9,000 |
| 301〜800マイル区間(東京⇔札幌・福岡など) | 7,000 | 8,500 | 10,500 |
| 801〜1,000マイル区間(東京⇔沖縄など) | 8,000 | 9,500 | 12,000 |
| 1,001〜2,000マイル区間(東京⇔石垣・宮古など) | 9,500 | 10,500 | 13,000 |
先ほどの60,000マイルなら、東京⇔沖縄の往復が3回分。出張のたびに現金で航空券を買っている会社なら、その3往復分の運賃がそのまま浮く計算になります。
マイル1マイルの価値は、同じ便を現金で買ったときの運賃で決まります。国内線の運賃は時期と空席で動くので、「1マイル=〇円」と固定で考えず、自社が実際に使う路線の運賃を必要マイル数で割って確かめてください。
あとで見るとおり、マイル以外の交換先は1ポイント=0.7ポイント、または1ポイント=0.7円が中心です。マイルに移せるカードを持っているかどうかで、同じ決済額から戻ってくる金額は大きく変わります。
ただし、会社のためにマイルを使うとすれば、頻繁に「飛行機での国内出張」「海外出張」がある法人に限られるので注意必要です。
社長個人のためならマイルへの交換がおすすめ
会社の経費としてポイントを有効活用する場合は、仕事での「国内出張」「海外出張」がなければ、マイルはなかなか使い切れませんが・・・「社長個人のためにポイントを使う」というのであれば、家族旅行でも、プライベートな旅行でも、実家への里帰りでも、構わないのですから、使い道は一気に広がります。
飛行機に全く乗らないという社長ならいざ知らず、それ以外の方では、ポイントはマイルに交換するべきです。
法人ゴールドカード、法人プラチナカードならマイルの交換率はさらにアップする
JCBの法人カードは前述のとおりマイル移行の対象外ですが、ほかの発行会社では、カードのランクでマイルの貯まり方が変わります。
セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード
「SAISON MILE CLUB」に登録(サービス年会費5,500円・税込。登録できるのはカード会員本人で、JALマイレージバンク会員の方のみ)
ポイントの使い道をJALマイルに決めるなら、この5,500円も毎年かかる費用として数えてください。無料の特典ではありません。
- ショッピング1,000円(税込) → JALマイル:10マイル(自動で移行される)
- ショッピング2,000円 → 永久不滅ポイント:1ポイント。永久不滅ポイントは200ポイント=500マイル(1ポイント=2.5マイル)
- 合わせると1,000円あたり11.25マイル
マイル還元率:1.125%
ポイントの交換先は「マイルがおすすめ」という理由もわかっていただけるかと思います。ただし、ANAのマイルは移行された月から36カ月後の月末が期限です。使い切れる見込みのない会社が、無理にマイルへ寄せる話ではありません。
その2.Amazonギフト券と交換する
会社経営者であれば、必ずと言っていいほど「書籍の購入」はするのではないでしょうか?Amazonギフトカードにポイントを交換すれば、ほとんど無駄なくポイントを使い切れます。ただし、交換レートは等価ではありません。
例:オリエントコーポレーション発行の法人カード
EX Gold for Biz M(エグゼクティブ ゴールド フォー ビズ エム)
- 1,000円の利用 → 暮らスマイル:1スマイル(利用累計額によるステージで加算倍率が上がり、最大2.0倍)
- 暮らスマイル:1スマイル → オリコポイント:5ポイント
- Amazonギフトカード:600オリコポイント = 500円分(2,400ポイント=2,000円分)
1オリコポイント=1円分ではありません。600ポイントで500円分なので、1,000円の決済で貯まる5ポイントは約4.2円分、還元率にすると0.42%です。
Amazonギフトカードが使えるのは、Amazonのサイトと一部のAmazon Pay加盟店です。書籍や消耗品をAmazonでまとめて買っている会社なら、交換してそのまま経費に充てられるので、使い道で迷うことはありません。
その3.家電量販店のポイントと交換する
法人であれば、必ずと言っていいほど、まとまった金額の「パソコン」「パソコン周辺機器」「オフィスで使う家電製品」を購入する機会があるはずです。家電量販店のポイントは1回の買い物の金額が大きいので、会社の経費として無駄なく使い切れます。
例:JCB発行の法人カード
- 200円(税込)の利用 → J-POINT:1ポイント
- J-POINT:1ポイント → ビックポイント:0.7ポイント
- ビックポイント:1ポイント = ビックカメラ・コジマ・ソフマップ全店、ビックカメラ.com:1円分
200円で1ポイントが貯まり、それが0.7円分になるので、ここでの還元率は0.35%です。「交換しても目減りしない」という前提では計算できません。この0.7という移行レートは、ビックポイントだけでなく、nanacoポイント・dポイント・楽天ポイント・Pontaポイント(au)・ジョーシンポイント・スターバックス カード チャージにも共通して適用されます。
その4.インターネットショッピングモールのポイントと交換する
法人カードで貯めたポイントは「楽天ポイント」「dポイント」などにも移行できます。楽天市場やd払いの加盟店で使えるので、お客様に出すドリンク、文房具、コピー用紙、掃除用品といった少額の消耗品を買い切るのに向いています。一つ一つの金額は小さいため会計上の手間は多少発生しますが、使い残しが出にくいという意味ではおすすめできる使い道です。
例:JCB発行の法人カード
- ショッピング200円(税込)ごとにJ-POINTが1ポイント貯まる
- J-POINT:1ポイント → 楽天ポイント:0.7ポイント(dポイント、Pontaポイント(au)、nanacoポイントも同じレート)
還元率は0.35%です。
例:オリエントコーポレーション発行の法人カード
EX Gold for Biz M(エグゼクティブ ゴールド フォー ビズ エム)
| オリコポイントの交換先 | 必要ポイント | 受け取れる額・ポイント | 1ポイントあたり |
|---|---|---|---|
| FamiPayギフトコード | 500ポイント | 500円分 | 1円 |
| J-Coinボーナス | 500ポイント | 500ボーナス | 1円相当 |
| Amazonギフトカード | 600ポイント | 500円分 | 約0.83円 |
| QUOカードPay | 600ポイント | 500円分 | 約0.83円 |
| WAON POINT | 1,000ポイント | 1,000WAON POINT | 1ポイント |
| dポイント/Pontaポイント | 1,200ポイント | 1,000ポイント | 約0.83ポイント |
| ANAマイレージクラブ | 1,000ポイント | 600マイル | 0.6マイル |
| JALマイレージバンク | 1,000ポイント | 500マイル | 0.5マイル |
| 楽天ポイント | 交換一覧に見当たらない | ||
同じポイントでも、交換先によって1ポイントの価値が0.83円から1円まで変わります。経費に戻す額を最大にしたいなら、等価で交換できる先を選んでください。
法人カードで貯めたポイントを使うおすすめできない「使い道」
その1.キャッシュバックする
法人カードのポイントをキャッシュバックに回せば、使い道に困ることなく、直接的な割引になります。一見いちばん堅い使い方に見えますが、JCBの場合、同じ「支払いに充てる」でも手段によって3割違います。
例:JCB発行の法人カード
同じ「支払いに充てる」でも、使う手段でこれだけ変わります。
| 使い方 | 1ポイントの価値 | 手続き |
|---|---|---|
| カードお支払い代金へのキャッシュバック | 0.7円 | 交換を申し込み、請求に反映されるのを待つ |
| MyJCB Payでそのまま使う | 1円 | 事前のチャージや交換が不要で、その場の支払いに充てられる |
例えば
あなたの会社で、JCB一般法人カードで月50万円のカード利用があった場合
年間で貯まるJ-POINT = 月50万円 × 12カ月 ÷ 200円 = 30,000ポイント
が貯まります。
キャッシュバック(請求額への充当)なら
- 30,000ポイント → 21,000円分が請求額から引かれる
MyJCB Payで使うなら
- 30,000ポイント → 30,000円分として使える
ことになります。

差は9,000円です。しかも、キャッシュバックは申し込んでから請求に反映されるまで待ちますが、MyJCB Payはその場の支払いに充てられます。手間の面でも不利ではありません。
キャッシュバック自体がダメなわけではありませんが、「とりあえず請求額に充てておけば損はしない」という感覚で選ぶと、3割を捨てることになります。おすすめできないポイントの使い道です。
その2.電子マネーと交換する
電子マネーも実質的な金銭ですが、ここでも交換の時点で目減りします。しかも、交換先の顔ぶれ自体が入れ替わっています。
例:JCB発行の法人カード
nanacoポイントの交換率
- J-POINT:1ポイント → nanacoポイント:0.7ポイント
WAONの扱い
- WAONポイントへの交換は、2026年2月24日までの申し込み分がWAONポイント、2026年2月25日以降の申し込み分は「WAON POINT」の進呈に変わりました
楽天Edyの扱い
- JCBが公開しているJ-POINTの交換先の一覧に、楽天Edyは見当たりません
nanacoポイントへの移行は、ほかの共通ポイントと同じ1ポイント=0.7ポイントです。MyJCB Payでそのまま使う1ポイント=1円と比べると、電子マネーに替えた時点で3割減ります。
また、交換率の低さと同じくらい問題になるのが、電子マネーは少額利用が多いということです。交換率の高い「nanacoポイント」の場合、使える店舗は
- セブン-イレブン
- イトーヨーカドー
- デニーズ
- ヨークマート
- そごう
- 西武
ぐらいですので、日常的に利用できるのがセブン-イレブンぐらいになってしまいます。
セブン-イレブンで会社の経費利用をしようとしても、なかなか選択肢が少なく、上手く電子マネーを会社の経費として使いきることができない可能性が高いのです。
なお、移行したJ-POINTはnanacoの「センターお預かり分」として付与されるため、セブン-イレブンのレジやセブン銀行ATM、nanacoアプリでの受け取り操作が別に必要です。個人利用とも混同しやすいので「電子マネー」への交換はおすすめできません。
その3.商品と交換する
クレジットカードのポイントと交換できる商品にはいろいろなものがありますが・・・法人カードのポイントの交換先としてはおすすめできません。
なぜなら、「ポイントの価値」が商品によって異なるので「割安なのか?」「割高なのか?」判断ができないからです。
定価とともにポイント数が書いてあれば「1ポイントあたりの価値」が計算できますが、交換カタログにはポイント数しか書いてありません。また、定価で計算した「1ポイントあたりの価値」が高かったとしても、実際は「売れ残り商品で、店頭で買えばかなり値引きされている」という可能性も高いのです。
出典:JCB 商品交換
まとめ
法人カードで貯めたポイントを使うおすすめの「使い道」
- その1.マイル(マイレージ)に交換する
- その2.Amazonギフト券と交換する
- その3.家電量販店のポイントと交換する
- その4.インターネットショッピングモールのポイントと交換する
法人カードで貯めたポイントを使うおすすめできない「使い道」
- その1.キャッシュバックする
- その2.電子マネーと交換する
- その3.商品と交換する

参考にした公式ページ
- JCB|J-POINT 他社ポイント(nanacoポイント、dポイント、楽天ポイント、Pontaポイント(au)、ビックポイント、ジョーシンポイント、スターバックス カード チャージ)への移行は1ポイント=0.7ポイント、カードお支払い代金へのキャッシュバックは1ポイント=0.7円、MyJCB Payでの利用は1ポイント=1円
- JCB|法人カード(ビジネスカード)で効率よくポイントをためる方法 J-POINTは200円(税込)で1ポイント。JCB Biz ONEは200円(税込)ごとに2ポイント
- JCB|ANAマイレージクラブ【マイル】 法人カード会員(カード番号が「354」からはじまり、カード表面に「CORPORATE」表示のあるカード)は申し込めない。通常は1ポイント=0.6マイル、2,500ポイント以上1ポイント単位
- JCB|ANA JCB法人カードマイル移行サービス 通常獲得ポイントは1ポイント=2マイル、ボーナスポイントは1ポイント=0.6マイル。移行手数料は年5,500円(税込)、ワイドゴールドカードは無料。マイルの有効期限は移行された月から36ヵ月後の月末まで
- JCB|受付停止商品、取扱内容変更商品など重要なお知らせについて WAONポイントは2026年2月25日の申し込み分からWAON POINTの進呈
- ANA|ANA国内線特典航空券 シーズン・必要マイルチャート 801〜1,000マイル区間(東京⇔沖縄)はローシーズン8,000・レギュラーシーズン9,500・ハイシーズン12,000マイル(1区間あたり。チャートの更新日は2025年5月20日)
- セゾンカード|SAISON MILE CLUB セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カードはサービス年会費5,500円(税込)。ショッピング1,000円(税込)=10マイル、ショッピング2,000円=永久不滅ポイント1ポイント、200ポイント=500マイル。移行上限150,000マイル。登録できるのはカード会員本人でJALマイレージバンク会員の方のみ
- オリコ|暮らスマイル カードショッピング1,000円につき1スマイル。ステージによって加算倍率が最大2.0倍。1スマイル=5オリコポイント
- オリコ|オリコポイント交換一覧 Amazonギフトカードは600ポイント=500円分、FamiPayギフトコードは500ポイント=500円分、dポイント・Pontaポイントは1,200ポイント=1,000ポイント、WAON POINTは1,000ポイント=1,000WAON POINT。楽天ポイントは一覧にない











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