会社を設立した後に法人カードを作る方は、かなり増えています。今回は、社長が教える起業・スタートアップの方が作るべき法人カードの選び方と特徴、おすすめの法人カードについて解説します。
起業・創業・会社設立直後に法人カードは必須!
理由は2つあります。
理由その1.法人向けのオンラインサービスが増えている
昨今、起業しやすい環境が整ってきたことや、クラウドサービスなどが増えてきたことから、スタートアップ、少人数の企業向けのオンラインサービスが続々と登場しています。
- オンライン契約
- オンライン見積もり
- クラウドサーバー
- オンラインチャット
- クラウド名刺管理
- CRM
- クラウドソーシング
- クラウド秘書
- クラウド会計ソフト
- バーチャルオフィス
- シェアオフィス
・・
挙げていけばきりがありませんが、スタートアップの企業にとっては
- 固定費、人件費を抱えないで済む
- 必要な分だけ利用できる
- 低コスト
という理由で、非常に有益なサービスとなっています。
これらのオンラインサービスの決済方法は、ほとんどがクレジットカード・デビットカードの決済です。
銀行振込に対応しているものもありますが、銀行振込の場合は、入金後の確認が必要になるため、即時利用ができないのです。
- 簡単に支払える
- 支払直後に利用できる
ためには、法人名義のクレジットカード・デビットカードが必要になるのです。
理由その2.資金繰りが楽になる
クレジットカードで決済した場合には
支払後、引き落としまでの猶予が30日~60日ほどあります。
末締め、翌月末引き落としの法人カードであれば
- 1月1日に法人カードを利用して支払
- 1月31日に支払が確定
- 2月28日に登録した法人口座から引き落とし
となるのです。
銀行振込と比較すれば、58日後に口座から引き落としされることになります。
ということになります。
起業直後、スタートアップにとっては、貴重な資金を減らすスピードを遅らせるのは、非常に重要な経営を成功させるポイントです。
売上が安定しない会社設立直後こそ、支払は法人カードに集中させて、キャッシュフローを改善すべきなのです。
起業・創業・会社設立直後に選ぶべき法人カードの特徴とは?
特徴その1.起業直後でも、審査が通る法人カード!
実際に会社を10社以上設立した経験がある筆者は、それなりに起業直後の法人カード審査に落ちています。
法人カードの審査は、以前よりは全体的に甘くなっている印象ですが・・・
ことを意味するため
というケースが多いのです。
クレジットカード会社としても
個人であれば、働いていて安定収入がある方であれば、貸し倒れというのは、ほとんど発生しませんが
法人の場合は
- 利用額が大きくなりやすい
- 倒産する可能性が高い(創業直後は特に)
という貸し倒れリスクが大きいため、決算書を提出させて、経営状況を審査する法人カードが多かったのです。
しかし、近年は、この状況が改善されています。
各クレジットカード会社は、起業直後の方、スタートアップ企業向けに専用の法人カードを発行するケースが増えています。
- 社員向けの追加カードなし
- 限度額を抑える
ことで、貸し倒れリスクを抑えて、起業直後の方、スタートアップ企業の方でも、審査に通る法人カードを作りはじめているのです。
起業直後の方、スタートアップ企業向けの法人カードの見極め方
ウェブサイトに「起業直後の方」「スタートップの方」というワードが入っている法人カードが、「起業直後の方、スタートアップ企業向けの法人カード」の可能性が高いです。
また、
- 決算書の提出不要
- 謄本(登記事項証明書・登記簿謄本)の提出不要
- 追加カードの発行なし(本人だけが利用できる)
という特徴の法人カードは、「起業直後の方、スタートアップ企業向けの法人カード」の可能性が高いと考えられます。
特徴その2.発行スピードの早い法人カード!
法人カードは、比較的「申込」から「発行」までの期間が長いものも少なくありません。
実際に筆者が発行した法人カードを見ても
発行済法人カード | 申込日時 | 発行日時 | 発行までの期間 | 発行期間備考 | ショッピング総利用枠 | キャッシング総利用枠 | 審査 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールド・カード | 2016年7月28日 | 2016年9月2日 | 36日 | - | 30万円 | 0万円 | 1回目審査通過 |
アメリカン・エキスプレス・ビジネス・プラチナ・カード | 2019年5月17日 | 2019年6月18日 | 32日 | - | 50万円 | 0万円 | 1回目審査通過 |
ANAダイナースカード+ビジネス・アカウントカード | 2019年8月21日 | 2019年9月4日 | 14日 | ビジネスアカウントカード発行 | 100万円 | 0万円 | 1回目審査通過 |
ANAダイナース プレミアムカード+ビジネス・アカウントカード | 2020年10月7日 | 2020年10月15日 | 8日 | ビジネスアカウントカード発行 | 100万円 | 0万円 | インビテーション(招待) |
ビジネクスト・法人クレジットカード | 2017年3月12日 | 2017年6月8日 | 88日 | - | 50万円 | 0万円 | 1回目審査通過、別会社で起業してはじめて発行 |
ダイナースクラブカード+ビジネス・アカウントカード | 2019年7月31日 | 2019年8月14日 | 14日 | - | 100万円 | 0万円 | 1回目審査通過 |
ダイナースクラブビジネスカード | 2019年8月21日 | 2019年9月4日 | 14日 | - | 100万円 | 0万円 | 1回目審査通過 |
JCB Biz ONE | 2020年6月17日 | 2020年6月30日 | 13日 | 口座振替依頼書の提出 | 100万円 | 0万円 | 1回目審査通過 |
JCB一般法人カード | 2016年12月15日 | 2017年5月4日 | 140日 | 一度審査落ちの連絡後発行 | 30万円 | 0万円 | 1回目審査落ち、2回目審査通過 |
ライフカードビジネスライトプラス(スタンダード)/一般カード | 2018年9月5日 | 2018年10月2日 | 27日 | 口座振替依頼書の再提出あり | 70万円 | 0万円 | 1回目審査通過 |
ラグジュアリーカード/Mastercard Black Card | 2019年8月24日 | 2019年10月3日 | 40日 | - | 100万円 | 0万円 | 1回目審査通過 |
ラグジュアリーカード/Mastercard Gold Card | 2018年8月8日 | 2018年10月2日 | 55日 | 本人確認書類の再提出あり | 300万円 | 30万円 | 1回目審査通過 |
NTTファイナンス Bizカード レギュラー | 2020年7月28日 | 2020年8月28日 | 31日 | 本人確認書類の再提出あり | 40万円 | 0万円 | 1回目審査通過 |
EX Gold for Biz M(エグゼクティブ ゴールド フォー ビズ エム) | 2013年11月10日 | 2013年11月29日 | 19日 | - | 200万円 | 0万円 | 1回目審査通過、起業してはじめて発行 |
セゾンコバルト・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード | 2020年5月30日 | 2020年6月4日 | 5日 | 口座振替依頼書の再提出あり | 150万円 | 0万円 | 1回目審査通過 |
セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード | 2016年7月26日 | 2016年7月31日 | 5日 | - | 100万円 | 50万円 | 1回目審査通過 |
三井住友ビジネスカード(クラシック) ※旧券面 | 2017年1月19日 | 2017年2月23日 | 35日 | - | 40万円 | 0万円 | 1回目審査通過 |
freeeVISAカード | 2018年3月5日 | 2018年4月13日 | 39日 | - | 70万円 | 0万円 | 1回目審査通過 |
と、
ぐらいかかってしまうものです。
起業直後のスタートダッシュが重要なときにこれだけのタイムラグがあるのは、良いことではありません。
特徴その3.年会費無料、初年度年会費年無料の法人カードを選ぶ!
起業直後、スタートアップで利用する法人カードに年会費は不要です。
当然、年会費が有料な法人カードの方がサービスが良い、ステイタス性が高いのは間違えありませんが、数千円、数万円であっても、コストを抑えるべきなのです。
起業直後、スタートアップ企業で作るべきなのは
- 年会費永年無料の法人カード
- 年会費初年度無料の法人カード
です。
特徴その4.主要な国際ブランドのカードを持つ!
作ったクレジットカードの国際ブランドによって、クレジットカード払いができないという結果になっては、意味がありません。
起業直後に作るクレジットカードの国際ブランドとしては、国内ほとんどの加盟店でカバーされている
- Visa
- Mastercard
- JCB
がおすすめです。
起業・創業・会社設立直後におすすめの法人カードは?
上記の条件に該当するおすすめの法人カードとして
JCB Biz ONE
が挙げられます。
JCBが起業直後の方、スタートアップ企業の方向けに作った法人カードです。
前述した条件である
- 起業直後でも、審査が通る法人カード
- 発行スピードの早い法人カード
- 年会費無料、初年度年会費年無料の法人カードを選ぶ
- 主要な国際ブランドのカードを持つ
という点をクリアしている法人カードです。
- 起業直後でも、審査が通る法人カード → 謄本不要、追加カードなし
- 発行スピードの早い法人カード → 最短1週間で発行可能
- 年会費無料、初年度年会費年無料の法人カードを選ぶ → 初年度年会費無料
- 主要な国際ブランドのカードを持つ → JCB
国際ブランド | JCB |
初年度年会費(税込) | 0円 |
2年目~年会費(税込) | 0円 |
年会費優遇条件 | - |
ポイント還元率/基本 | 1.00% |
ポイント還元率/上限 | 10.50% |
ポイント倍増方法 | ●JCB ORIGINAL SERIESパートナー スターバックス:20倍 Amazon.co.jp:3倍 ガソリンスタンド:2倍 |
- |
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「創業直後に法人カードを作る場合には何に気を付ければ良いでしょうか?」