コストコは、アメリカ発の会員制大型スーパーのことを言います。大型の倉庫に商品を展示して販売する手法で、卸値に近い価格で買い物ができることから日本でも人気の大型スーパーです。値段が安い分、コストコは、法人や個人事業主にも重宝されているため、ビジネスメンバー(法人会員)や法人カードなども用意されています。今回は、コストコの法人カードを持つ・ビジネスメンバー(法人会員)になるメリットデメリットについて解説します。
そもそも、コストコとは?
コストコとは
正式名称は「コストコ・ホールセール(Costco Wholesale Corporation)」と言います。アメリカのワシントンにあるホールセールクラブのチェーン店のことを言います。世界に700店舗、日本国内では26店舗展開しています。
ホールセールは「卸売」を意味しています。
コストコの仕組み
コストコは、倉庫で直接販売することで、個人に卸売りをする仕組みを採用しています。入荷した商品は、閉店後の深夜にフォークリフトで店内に運び、パレットに載せたままの状態で販売することで、卸売りに近い販売価格で提供できているのです。
倉庫で販売することで
- 商品管理のコストを削減
- 陳列にかかる人件費を削減
しています。
また、会員制ですので、買い物をするためには「会員資格」が必要となっています。
- 会員から年会費収入がある分、販売価格を抑えられている
とも言えます。
日本でも
- 価格の安さ(メーカーの卸売り価格に近い価格設定)
- 品ぞろえの多さ(鮮魚・生肉・果物・野菜・べーカリー・お酒・ベビー用品・家電品・アウトドア用品・スポーツ用品)
- 日本のスーパーにはない珍しい商品
- 店舗の大きさ(約5,000点)
から、「安い」「でかい」「楽しい」ことで、多くのファミリー層に人気があります。
法人や個人事業主の利用者も多い
飲食店やホテル経営などをしている方にとっては
- 食品、食材を安く仕入れられる
- 日用品、洗剤を安く仕入れられる
というメリットがありますし、
飲食店やホテル経営者以外であっても、
- 社員やお客様向けの食品
- 清掃用品
- 事務用品
- オフィス家具
- 備品
- 文房具
などが安く販売されているため、利用する法人や個人事業主は少なくありません。
コストコビジネスメンバー(法人会員)
コストコの会員比較
個人・法人 | 個人会員 | 個人会員 | 法人会員 | 法人会員 |
---|---|---|---|---|
会員種別 | ゴールドスター | エグゼクティブ・ゴールドスター | ビジネス | エグゼクティブ・ビジネス |
対象 | 18歳以上 | 18歳以上 | 18歳以上の法人経営者、個人事業主 | 18歳以上の法人経営者、個人事業主 |
同伴者 | 18歳以上の同伴者1名まで(18未満の子どもは制限なし) | 18歳以上の同伴者1名まで(18未満の子どもは制限なし) | 18歳以上の同伴者1名まで(18未満の子どもは制限なし) | 18歳以上の同伴者1名まで(18未満の子どもは制限なし) |
年会費 | 4,840円 | 9,900円 | 4,235円 | 9,900円 |
家族会員カード | 1枚 無料 ※登録は同一世帯で18歳以上の家族のみ |
1枚 無料 ※登録は同一世帯で18歳以上の家族のみ |
1枚 無料 ※登録は同一世帯で18歳以上の家族のみ |
1枚 無料 ※登録は同一世帯で18歳以上の家族のみ |
追加カード | なし | なし | 最大6枚(1枚3,850円) | 最大6枚(1枚3,850円) |
ポイント還元率 | 0.00% | 2.00% | 0.00% | 2.00% |
コストコグローバルカードと併用 | 1.50% | 1.50% | 1.50% | 1.50% |
特別割引クーポン | – | 年4回以上実施 | – | 年4回以上実施 |
配送 | 配送サービス利用可能 ※購入日に配送カウンターに持参 |
配送サービス利用可能 ※購入日に配送カウンターに持参 |
電話やFAXでも注文OKなビジネス配送利用可能 | 電話やFAXでも注文OKなビジネス配送利用可能 |
特典 | ・商品保証 ・年会費保障 |
・商品保証 ・年会費保障 |
・商品保証 ・年会費保障 ・ビジネスプロモーションに参加可 ・「ボリューム会員様」向け営業支援 |
・商品保証 ・年会費保障 ・ビジネスプロモーションに参加可 ・「ボリューム会員様」向け営業支援 |
クレジット機能 | なし | なし | なし | なし |
「コストコビジネスメンバー(法人会員)のカードは、法人カードではないの?」
コストコビジネスメンバー(法人会員)に加入すると、カードが発行されます。
しかし、これは会員証・会員カードであって、クレジットカード(法人カード)ではありません。
コストコのみで入店の際に利用される法人用会員カードですので、厳密に言えば「法人カードではありません。」
「コストコビジネスメンバー(法人会員)のは、ビジネスとエグゼクティブ・ビジネスはどちらがおすすめ?」
エグゼクティブ・ビジネスの場合は、カード利用額に対して、最大2.0%のエグゼクティブリワード(ポイント)を最大10万円まで取得することが可能です。
年会費
- ビジネス:4,235円
- エグゼクティブ・ビジネス:9,900円
差額:5,665円
ポイント還元率
- ビジネス:0%
- エグゼクティブ・ビジネス:2.0%
ですから、計算すると
月額:23,604円のコストコ利用
年間:283,248円のコストコ利用
で年会費の差額:5,665円に達するため
- 月額:23,604円(年間:283,248円)以上利用する人であれば、エグゼクティブ・ビジネスがおすすめ
- 月額:23,604円(年間:283,248円)も利用しない人であれば、ビジネスがおすすめ
となります。
コストコビジネスメンバー(法人会員)のメリット
メリット1.個人会員よりも年会費が安い
コストコを利用するためには、必ず会員になる必要があります。
会員制の大型スーパーですので、それがルールなのです。一部、キャンペーンなどで店舗限定、期間限定での非会員の入店が可能になりますが、基本的には会員資格を持った方が入店できるのです。入店時には、会員証のチェックが行われます。
- 個人会員「ゴールドスター」の年会費(税込):4,840円
- 法人会員「ビジネス」の年会費(税込):4,235円
ですので
メリット2.追加カードが発行できる
コストコビジネスメンバー(法人会員)に経営者がなれば
社員最大6名に追加カードを発行することができます。
- 個人会員「ゴールドスター」の年会費(税込):4,840円
- 法人会員「ビジネス」の年会費(税込):4,235円
- 法人会員「ビジネス」の追加カードの年会費(税込):3,850円
です。
個人会員と比較すると990円安く会員になれるのです。
メリット3.ビジネス配送サービスが利用できる
ビジネス配送サービス
コストコビジネスメンバー(法人会員)は
を利用できます。
利用条件
- ビジネスメンバー(法人会員)であること
- 1回の買い物金額:3万円以上
購入対象商品
- レストラン用品、備品、原材料
- コンビニエンスストア用品、再販商品
- 事務用品、家具、機械類、休憩室備品
- 清掃用品
注文方法は
- 注文書をダウンロードし、印刷
- 商品リストから商品を選び注文書に記入
- 注文書をFAXまたはメールで送る
※大量購入の場合は、倉庫店の担当へ問い合わせ
メリット4.ビジネスメンバー(法人会員)専門の担当者がつく
コストコには、ビジネスメンバー(法人会員)会員専門の担当者が各店舗にいます。
- ビジネスメンバー(法人会員)の要望に合わせた商品提案、商品リストの作成
- マッチした商品の最新情報の提供
- イベントの紹介
- 新商品の紹介
- ビジネス配送サービスの大量購入への対応
コストコビジネスメンバー(法人会員)のデメリット
デメリット1.個人はなれない
ビジネスメンバー(法人会員)のデメリットは、ほぼありませんが、唯一あるとすれば
個人の方はビジネスメンバー(法人会員)になれない
という点です。
ただし、これも名刺があれば、主婦であろうが、学生であろうが、個人事業主として主張することができますので、ビジネスメンバー(法人会員)になることは可能です。大きなデメリットにはなりません。
コストコビジネスメンバー(法人会員)になる手順
1.店舗のメンバーシップカウンターに行く
基本的には店舗に行って、ビジネスメンバー(法人会員)になる方法が一般的です。
ただし、オンラインでも会員登録することが可能です。
2.必要書類を提出する
必要書類を提出します。、
必要書類
法人・個人事業主を証明する資料
- 名刺(肩書き・役職名の明記がある代表者のもの)
- 公共料金の請求書
- 農家証明書
- 登記簿謄本(コピー可)
- 営業許可書
などの会社名、屋号、代表者名、会社所在地などが記載されて物が必要です。
身分証明書
- 運転免許証
- マイナンバーカード
- 保険証
など、本人確認ができるものが必要です。
※法人・個人事業主を証明する資料の代表者名と一致していること
※写真は不要
3.写真撮影
写真を撮影します。
4.カード発行
写真発行後、カードが発行されます。
コストコのクレジット機能がある法人カードはないの?
あります。
オリエントコーポレーションが発行する「コストコビジネスカード」という法人カードがあります。
コストコビジネスカード
- 年会費(税込):永年無料
- ポイント還元率:0.0%
- 契約は法人名義
- 法人口座から引き落とし可能
- 追加カードを発行可能(年会費(税込):永年無料)
- カード利用者ごとにカードの利用枠を設定可能
- ETCカードも発行可能(年会費(税込):永年無料)
- Mastercardコンタクトレス決済対応
「コストコビジネスカード」は、正真正銘の法人カードであり、コストコ以外での買い物にも利用できます。
しかし、注意しなければならないのは
- ポイント還元率:0.0%
という点です。
コストコでは、MasterCardブランドのクレジットカードが利用できます。
- MasterCardブランドのポイント還元率の高い法人カードで支払う
- コストコでポイント還元率1.5%でポイントが貯まる個人カード「コストコグローバルカード」で支払う
のどちらかの方法をおすすめします。
MasterCardブランドのポイント還元率の高い法人カード
国際ブランド | Visa,Mastercard® |
初年度年会費(税込) | 0円 |
2年目~年会費(税込) | 1,375円 |
年会費優遇条件 | 「マイ・ペイすリボ」申込と前年1回以上のリボ払い手数料の支払いで翌年度年会費無料 カードご利用代金WEB明細書サービス利用で条件達成で翌年度年会費550円割引 |
ポイント還元率/基本 | 0.50% |
ポイント還元率/上限 | 9% |
ポイント倍増方法 | ●ココイコ! カラオケの鉄人:18倍 紳士服の青山:6倍 Victoria:4倍 百貨店:3倍 レストラン:2倍 ●対象のコンビニ・飲食店でのスマホのVisaのタッチ決済・Mastercard®タッチ決済でポイント最大7%還元 ※最大7%内訳(通常ポイント0.5%+スマホのタッチ決済利用6.5%)※商業施設内の店舗など、一部ポイント加算の対象とならない店舗があります。※iD、カードの差し込み、磁気取引は対象外です。※一定金額(原則1万円)を超えると、タッチ決済でなく、決済端末にカードを挿しお支払いただく場合がございます。その場合のお支払い分は、タッチ決済分のポイント還元の対象となりませんので、ご了承ください。上記、タッチ決済とならない金額の上限は、ご利用される店舗によって異なる場合がございます。 |
国際ブランド | Diners |
初年度年会費(税込) | 29,700円 |
2年目~年会費(税込) | 29,700円 |
年会費優遇条件 | アカウントカード年会費5,500円(税込)が必要 |
ポイント還元率/基本 | 0.40% |
ポイント還元率/上限 | 0.80% |
ポイント倍増方法 | ●ポイントアップ加盟店 ホテル:2倍 レストラン:2倍 ショップ:2倍 |
- |
【新規入会+利用】最大77,000マイル |
※ANAダイナースカード+ビジネス・アカウントカードは、ダイナースブランドですがコンパニオンカードとしてMasterCardブランドの「TRUST CLUB プラチナマスターカード」が発行できます。
コストコでポイント還元率1.5%でポイントが貯まる個人カード「コストコグローバルカード」で支払う
コストコグローバルカード
- 年会費(税込):初年度年会費(税込):無料、2年目以降1,375円(年1回以上で翌年度年会費無料)
- ポイント還元率:1.0%
- コストコでの利用時のポイント還元率:1.5%
- 貯めたポイント(リワード)は、コストコでの支払いに充当できる
- Mastercardコンタクトレス決済対応
※コストコグローバルカードは、個人カードですので、法人口座からの引き落としには対応していない点に注意が必要です。
「コストコのビジネスメンバーと法人カードは違いますか?」
「コストコの法人カードを持つとどんなメリットデメリットがありますか?」